「今行くことが難しい北欧の島めぐりと、映画内での映画の参照という試み」ベルイマン島にて yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
今行くことが難しい北欧の島めぐりと、映画内での映画の参照という試み
今年115本目(合計389本目/今月(2022年4月度)25本目)。
こちらの作品もどうしても見たかったので、はしごして3本みました。正解だったかなぁ。
※ 本当はシネマート心斎橋さんで「ザッパ」を見たかったのですが、ものすごく埋まっていて諦めました。また日があれば…。
さて、シネリーブルさんへ移動してこちら。
日本もコロナ事情が2年3か月という状況で、やっと国内旅行が一部緩和されるかされないかという状況で、まして海外旅行なんていうのは(憲法上保障されているとはいっても)実際問題、受入国の対応もあるのでまだまだ難しいのでしょうね。
そうなると、このような映画にはがぜんスポットがあたります。
ベルイマン島というよりは、地理学的には「フォーレ島」というのが正しいようですが、ここを舞台にしての色々なお話。最初は映画の巨匠の遺物がどうだのという話になりますが、途中から「こういう映画を考えていると思うのだけど、どうだろう?」という話になって、それと本編とが複雑に絡み合うという展開になります。
※ この「フォーレ島」、映画館は全くないわけではなく、映画内でもあるように、ミニシアター程度はあるようです(ただ、フィルムを首都に返すだの何だのという話もあるので、あまり融通はきかないっぽい)。
元ネタも人物も存在しますので、お話自体は架空としてもあることないことは書けませんので、その点で「フォーレ島」の描写も適切になされているようです。この「ベルマイン・サファリ」というのは、要は映画内で述べるところの「ベルマイン氏の島内の活動の軌跡めぐり」といった様相ですが、「サファリ」という単語から「この島でもサファリが楽しめるのか」と思うと全然違います(動物なるものは大半出ません)。
※ 妙に登場人物が多いですが、サファリガイドの代表?の方の「フェリシアさん」は名前からして女性の方であることはわかりますが、映画内では出るだけ(ストーリーには関係しない)。
※ 一方、「イングリッド」という名前はよく登場します。北欧を中心にする女児名です(北欧特有)。
なお、映画の公式サイトに「フランス・ベルギー・ドイツ・スウェーデン合作」とありますが、映画自体は英語中心です(ごく一部に多国語が出ますが、99%以上は英語)。かつ、聞き取りやすい英語なので、上記の「海外旅行もしにくい」という中で、元ネタありという映画で「GWに映画館にでもいって、北欧映画をみようかな」ということであれば本命以上には推せると思います。
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(減点0.1)
・ 非常に穏やかで良い映画だなぁ…と思っていたあたり、最後の最後、船に乗るところ(もうあと5分くらいのところ)で若干、「気持ちを害する」発言があります(下ネタが過ぎる)。
ただ、子供の発言に対応した大人の「誇張した表現」であり、この1か所だけなので、減点対象としてはこの程度にしました(全般的におだやかで下品な表現もないのに、1か所だけなぜかぶち壊しにするような発言が1回だけ出てくる)。
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