「うそ」ベネデッタ いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
うそ
色々なテーマが絡み合う作品で、パンチの多いシーンが続くのだが、自分は表題についてのテーマに絞ろうと思う
『嘘も方便』 もっと言えば『鹿を指して馬と為す』 あの時代の狭いコミュニティの中に於いて、しかも科学が全然未発達で、宗教のみが人生観の殆どな世情で、勿論フィクションとは理解しているものの、あれだけの力強い女性が存在していたならばと言う仮定をストーリーに落とし込んだ監督の手腕に脱帽である 演出、編集としての主人公に偏重したカット、最後の種明かしの指摘でさえも強い意志で跳ね返す堂々たる勇姿 "神"という名を借りればそこに主体としての自分は消え去り、器としての肉体、強靱且つ薬物の力も図らずも借りてしまった意志が、単純に言えば"裸体"であっても恥の概念の削除という、禁断の実を食べる前のイヴと同化したかのようなエンドは、その世界観の滑稽さの上での気高さを演出されていた "毒をもって毒を制す" 全ての人間が出来ることではないからこそ、善悪を超越した一連の行動に、人は普遍性の上位概念を想像するのかもしれない
さて、自分だったら…凡人なので何も自ら行動せず、『苦悩の梨』を持った赤いベールの男のように石をぶつけられて殺されるのだろうな(苦笑
ご丁寧な返信ありがとうございます。
監督のインタビューを調べて下さって、貴重な時間を本当に恐縮です。
謙遜でも何でもなく、私は頭が平均的で良くないんです。
それでいばねまさんのレビュー(新作映画のです)を
読ませて頂きました。
「春画先生」と「アンダーカレント」です。
頭脳構造が私とはまるで違います。
お世辞でなく凄いと思いました。
独特の世界観からの批評。独自の文脈と構成。
上手く言えませんが、とても惹きつけられました。
「春画先生」の内野聖陽の演技が物足りない。
とのことですが、「きのう何食べた?」のファンを失いたくない・・・
そんな常識的感じ良さを大事にしたのかも知れませんね。
話がそれてすみません。
バーホーベン監督は、良いアートとは、挑発的で大胆で、
ちょっと平手打ちのようなもの。
確かに宗教的な映画としては自由奔放で面白かったですね。
お返事になっているか心配ですが、自分はいばねまさんのように「思考する」
ことを怠けていたので、とても有難い助言でした。
楽な方へ楽な方へと流されています。
失礼しました。
今晩は
共感ありがとうございます。
ベネデッタは本当に強い女性でしたね。
キリストの姿を見て声を聞き憑依して語る・・・
そんな感じで唖然としましたが。
宗教的な暗さが無くて、うまく言えませんが、
見終えた気分は悪くないです。
さすがと言うかバーホーベン監督、お元気ですね。