「ノーベル賞平和賞→必要ですか?」偽りの隣人 ある諜報員の告白 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
ノーベル賞平和賞→必要ですか?
オバマも、佐藤栄作もこの映画の主人公の金大中も。
どこがいったい平和に貢献したのか?まったくアホみたいな賞だ。
スウェーデンが、中立国だとは名ばかりだった・・・それをやっと知った昨今。
世界はまやかしで、平和というお題目は、現実を見ない者のための精神安定剤に過ぎない。
最初に《この映画はフィクションです》と、わざわざ断っています。
舞台は軍事政権下の1985年の大韓民国。
アメリカから帰国して、次期大統領選に出馬すると警戒されているイ・ウィシク。
(後にノーベル平和賞を受賞した金大中元大統領がモデルと思われます)
帰国したその足で、イ・ウィシクは自宅軟禁されて、
隣家には監視のため諜報機関の4人が、盗聴を24時間体制で始める。
前半はコメディです。
盗聴班のリーダーのユ・デグォン。
演じるチョン・ウ。
大泉洋と谷原章介を足して2で割ったような好感度のあるイケメン。
監視するうちにイ・ウィシクの人間性に惚れ込んで行く様子が、
エピソードを多々交えて、面白・可笑しく描かれます。
しかし中過ぎからは、ウィシクの美しい娘に政治活動や思想の嫌疑が掛かったり、
家族全員を「煉炭自殺」に見せかけて殺そうと企てたり、
「交通事故死」を狙って、ダンプカーを激突させるシーンは、
《本当に恐ろしい!!》
それをチョン・ウがことごとく邪魔するのですが、
(これ事実なら一発退場・・・殺されてますよね!!)
半分コメディに見せかけた映画ですが・・・、
後半はサスペンスです。
まあ他国の事で、大きな事は言えない日本国民ですが、
当時の韓国の三権分立。
これ、機能不全みたいです。
軍事政権が裏で手を回して、警察も司法も買収して好き勝手をしてる。
金大中元大統領は、
民主化思想で2度の投獄、2度目は死刑判決まで受けています。
思想犯で死刑判決(?!?)
1985年当時、韓国は軍事政権だったとは言え、到底まともな国家とは思えません。
そして外圧やら政策変更とやらで恩赦されて、大統領にまで上り詰める。
2000年。金大中さんは、ノーベル平和賞を受賞。
受賞理由は、
韓国および東アジアの民主主義と人権のために努力した功績。
特に北朝鮮との平和と和解に尽力したこと。
(命懸けで民主国家樹立に頑張ったかもしれないが、罪の方が大きい)
それにしても同じ民族が2つの国に分かれている。
敵対する国家の民には、同じ血が流れている。
本当に同じ血なのか?疑問だ。