アミューズメント・パークのレビュー・感想・評価
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老人もゾンビのメタファーだったんじゃないかと思えてくる・・・逆?
教育映画として作られたはずなのに作家性がついつい出てしまった感のある埋もれた作品だった。若者たちから無視されたりするのはしょうがないところだろうけど、お化け屋敷に入ってみると老人用リハビリ施設だったというくだりや、フリークショーに登場するのが普通の老人だったりするシーンが強烈。 映画の内容としてはストーリーはほぼ感じられず出来映えもよくないが、ジョージ・A・ロメロを敬愛するファンにとってはたまらない作品なのだろう。本来も社会派ホラー監督として名を成しているのだし、ロメロらしさが滲み出ているシーンが多い。さすがに商業用映画として見れば、観客も怒り出すかもしれないが・・・ プロローグとエピローグで主人公リンカーン・マーゼルの公園入場前と入場後のシーンが描かれ、老人虐待がループして延々と繰り広げられることをほのめかしているギミック以外は単純そのもの。どことなく幽霊のような存在感の無さをも訴えてくるが、虐待というほど強烈なシーンもない。ロメロ監督を知る上での価値しかないとも思えてくる・・・まぁ、ロメロ好きの俺にとっては満足だったが・・・
ロメロに頼まんでも笑
老人が酷い目に合う話です 当時の映像の荒さがいい味出してます 遊園地が逆に新鮮ですね とにかく話はあってないようなもので、じいさんが散々遊園地で嫌な思いします。 とはいえ、みんな唐突な感じで話に脈絡がありませんので面白くないです 1時間程度で終わるのでそこはよかったです ロメロ好きですがこれは厳しー 映画館で見なくてよかった笑
皮肉たっぷり、というか供給過多で窒息死する
言わずと知れたゾンビ映画界の巨匠、ジョージ・A・ロメロ監督が撮る。 60分足らずなのは当時映画の前に差し込まれる教育映画として教会からの依頼で製作されたことによると言われている。長年封印されていたという経緯があることからも本作の皮肉があまりにも直接的で悲惨な現実を突きつけるものだったからだろう。 ゲラゲラ笑いながらも誰しもが辿り着く「老化」そして「死」に恐怖を覚える内容は非常に面白いのだが、やはりエンターテイメントとしてはノリきれないほどに無慈悲だ。
時代背景知らないとキツイかな・・・
高齢者を邪魔者扱い。 ってか、世の中無関心。 このような事描いているんだろうけと。 今の日本がこんな状態なんだから、刺さる物はあると思う。 ただし、制作された時代のアメリカって、こんな社会だったの? 時代背景知らないと、キツイ作品になっちゃっているかも。
『老人は大切に。』
古いフィルムのレトロ感を真似た実験映像かと思いきや、お蔵入りの作品が発掘されて公開に至ったとのこと。その経緯を知ればとても納得で面白い。 アミューズメント・パークを舞台とする暗喩的舞台の中で繰り広げられるシンボリックな出来事の数々は、残酷絵本のように過度なデフォルメが効いていて、隅々までアイロニーに満ちている。真面目な啓蒙フィルムのつもりだったとしたら演出が豪華すぎ、刺激的すぎで苦笑してしまう。 フライヤーの『老人は大切に。』というシンプルなキャッチコピーもアイロニックで悪くない。
【ジョージ・A・ロメロ監督が、高齢者を大切にしない当時のアメリカ社会を痛烈に批判した作品。】
ー「遊園地で老人がののしられ、大変な目に遭う」というホラー映画ではない貴重なロメロ作品。- ■多くの家族連れやカップル、若者で賑わう遊園地。 そこに、白いスーツに身を包んだ優しそうな老人がやってくる。 老人は無視され、ののしられ、突き飛ばされ、財布をすられ、存在を否定され、孤独と屈辱にまみれ、行き場を失い泣き崩れる。 <何故にこのテーマでジョージ・A・ロメロ監督に映画を製作させたのかな。 ケン・ローチ監督が適任であろう。 だが、ジョージ・A・ロメロ監督の高齢者を大切にしない社会に対する強烈な怒りは伝わってくる作品である。>
ロメロ作品が好きだから見たものも…
ロメロ作品が大好きです。 本作は半世紀近くも幻の未発表となっていた長編映画ということですが、それは「お蔵入り」というやつでは… 内容は高齢者の男性が遊園地で酷い目にあうというもの、全体的に説教が多く、娯楽性は薄いです。娯楽を求めるアメリカ人が本作を未発表にした理由も何となく分かります。 …ですが、流石ロメロというべきか見終わった後に確実に見た者の心に爪痕を残します。
老いていくことに恐怖を感じつつも、労わってやってくれよと言う若者へ...
老いていくことに恐怖を感じつつも、労わってやってくれよと言う若者へのメッセージ。 のように見せかけて、ただ面白おかしく風刺しているだけな感じもある(笑) モノを知らない老人は搾取され 体の不自由な老人は楽しむ権利すらない 目の悪い老人は信用すらしてもらえず 金のない老人はサービスを疎かにされる 彼らは大衆やメディアの見世物で、生い先短い命はぞんざいに扱われるのだ ただ一つ、私たちも彼らのようにいつかは老いる。 その時をもってこの作品の意味をもう一度知ることになる。 それくらいに私はまだ馬鹿で無知な若者なんですよね。
ジョージ・A・ロメロ
あなたも、いつかは老いる 老人は大切に 明確なメッセージを持つ、 教会から依頼され作った1973年の教育映画で、 老人が遊園地で大変な目に遭うホラーっぽい作品です。 依頼したものの、出来上がりが過激すぎたかホラーっぽすぎたかで、お蔵入り。 近年、陽の目を浴びたそう。 少子高齢化の今、リアル。 60点ぐらい。
アミューズメント・パーク
ポスターのセンスがめちゃくちゃいい。 内容的には痛々しく、白黒映画です。 初めて観ました。観た時の衝撃はすごいけど、人に勧めるかどうかで言ったら悩みます。 白黒の分、時間長く感じるかな〜って思ったらそんな事はなく、割と時間を感じなかった。 映画好きが好きそうな映画。 ※批評には個人の価値観が含まれますのでご了承ください。
レトロさが素敵な不条理ホラー風刺映画
過激すぎて日本未発表のジョージ・A・ロメロ監督の作品。 ポスターを見た瞬間に公開したら絶対観ると決めていました! 1973年製作のレトロさが素敵な不条理ホラー風刺映画。 「遊園地で老人が罵られ大変な目にあう」というあらすじが全て。 過激で日本未発表も納得の不条理さ。 Disney映画ピノキオのフェローとギデオンが一瞬写りこの遊園地が老人のプレジャーアイランドに見えて背筋が凍りました。 アミューズメントパークの世界がアプリやインターネット化が進む現代に見えたりもしました。 アプリ予約等が出来ないお年寄り多いのでは? 老人側も環境や驕り等の非がある時もある 「老害」と罵っている私達が歳を取った時、若者からみた私達は立派な老害になってしまうのだろうか… レトロな映像回しで不協和音な音がゾッとするお洒落なホラー映画でもあり、50年近く経った今も変わらない老人虐待という問題テーマを扱ったとても良い作品でした!
ベタ過ぎる
ホラーを見ないので、この監督がどれだけ凄いか知らないが、設定がありきたりで、何一つひねりが無いと感じた。かなりの低予算映画なのだろうが、内容も低いと言わざるを得ない。 私も年を取っているが、若い頃から遊園地が嫌いだった。人混みが空虚と感じるのは、年を取っているからでは無いと思う。年取った私が思うのだから間違い無い。映画の最初に説明してくれるので、ネタバレでは無い。スプラッターなホラーだった方が良かったかもしれない。 上映時間も一時間位で、これで、1200円以上の金を取られるのは納得出来ない。最低賃金が1000円くらいなのだから、500円位で見せてもらえるか、二本立てにして欲しかった。
体感的には『ファーザー』に近い
老人が遊園地で誰にも優しくされず散々な目に遭う話。 当然ながら遊園地の中は現代社会の縮図。重い荷物を持てないのに誰も助けてくれないし、自動車事故を起こすと老人のせいにされ(ここら辺最近高齢者のアクセル踏み間違いとかの事故多いから何とも言えんが)、「ここ楽しいよ!」って誘導されたとこに入ってみるとリハビリ施設だったり。 現実の方がもっと優しい人いるだろうけど、自分もたまに、道を歩いてて歩くのが遅いじいやとばあやが前にいるとちょっと邪魔だなって思ったり、コンビニで会計の遅いじいやとばあやに早くしてくれないかなって思っちゃうし。 この映画見てるうちに、数十年後には自分もそう思われるのだと思うとゾッとしてくる。そして今見ると、この映画の中に出てくる若者達も、今はもう高齢者なのだと思うとより皮肉が効いてて良い。 冒頭、年老いてはいるものの若々しくて意気揚々としているじいやが徐々にボロボロになって本当に"老人"になっていく。となると、老人を老人たらしめているのは、老いではなくて周りの環境なんだろうなぁ。 当時老人への啓蒙のために教会に依頼されて作ったロメロ、確かにこれは教会は認可しないだろうけど一応ちゃんと啓蒙にはなってるんじゃない?って印象。
ロメロの毒気
老人を敬うように意図されて作られた啓蒙作品なのだが、ロメロ風味が強烈過ぎてしまったようだ。何ら阿ることなく率直にロメロの感性で仕上がった作品は独特のスタンスを保ち、やはり一般的ではない仕上がりが一筋縄ではいかないカルトな雰囲気が作品全体を覆っている。まさしくロメロの作品。まさか、ここに来てロメロの未公開作品が見れるとは思いも寄らなかった。私にとっては、新作として十二分に楽しめた。
なぜ、ロメロに頼んだのか?
いやあこれは酷い(笑)。 元々教育映画としてロメロに依頼されたものだというが、某所に書かれたあらすじが端的に内容を語っている。曰く「遊園地で老人が罵られ、大変な目にあう。」 それかあらずか、ほんの数回上映されたきりでお蔵入り、どころかロメロのフィルモグラフィにも記載されず、監督の死の数週間に発掘されてようやくその存在が知れたという。 本編の前後に挿入されたナレーションからすると、誰しもいつか老いるのだから、準備は怠らずに、といったような教訓を込めたようだが、要はやりすぎ。あまりにも酷い目にあうので、なんというかもう、哀れを誘うばかりで…… ただ、では教育目的では全く見られないかというと、仔細に見ればそれなりにちゃんと描写はあるのだ。「備えあれば憂いなし」「先立つものは金」「老いては子に従え」などの教訓が読み取れないわけでもない、という微妙な匙加減。このあたり流石はロメロ、ちゃんと注文には応えている。 なお、最後の仕打ちが一番精神的にくる。思わずもらい泣きしそうになった。
映し鏡
老齢者が例示する社会の縮図をみせるアミューズメントパークにやって来た男の話。 ローラーコースター…何もなし、蒸気機関車何もなし?ダッゼムカーはクラッシュが目的じゃ?…!!! コメディでありホラーであり、言いたいことは良くわかるし、上手くユニークにつくられているけれど、ある意味出オチだし、言うほど悲惨じゃない上に、なんでそれで?という良くわからない描写も多く、軽くなる程ねという印象。
これは映画と呼べるのだろうか?
サイレントショートムービーに少し音と声がついた感じ。 今更この内容を見たいと思う人が居るとは思えない。 虚無感を少し感じる事が出来ると思いますが、 他には制作当時の遊園地の仕組みや雰囲気が見る事が出来ます。 ストーリーはあって無いようなものなので覚悟して見て下さい。
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