「面白かったですよ、結構!」ノイズ marimariパパさんの映画レビュー(感想・評価)
面白かったですよ、結構!
ノイズ、社会人最初の会社では回路部品の営業だったので電子回路から出るノイズを対策するための部品が大量に採用されると思わぬ売上アップになるためお客の設計や購買の方には申し訳ない顔をしながら心では嬉しかったことを思い出しました。
そう、思いもしないノイズの対策には皆んなが苦慮するのです。高齢化も進みノイズの存在すら頭に浮かばない平和な過疎の離れ島だからこそ外部からのノイズ対策には弱いのでしょう。
万全な水際対策なら江戸時代のごとく鎖国でもするしかないのかもしれませんが、食糧自給率がただでも低い今の日本で離れ島での鎖国的対応は命取りになりかねないでしょう。
でもストーリーが進むにつれ外部からだけではなく平和な世界にもノイズになりうる要素がたくさんあるのではないか?と思いました。この物語の本当のノイズはひとつだけではないようです。
結構辛い評価がたくさんありますが、私は面白く観られました。さすが今の日本を代表する俳優陣の演技にはここ最近の邦画の力強さを感じます。
藤原竜也さん、松山ケンイチさん、中でも神木隆之介さんは主役と言ってもいいくらい素晴らしい演技でした。交番でのラストシーンは見たくなかったです。
『千と千尋の神隠し』の湯婆婆を困らせる坊の頃から応援してた甲斐があります?!
※鶴田真由さんは恋人かお姉さんだと思ってました。
黒木華さん、夫を信じて支え続けるけなげさに胸が熱くなりました。
渡辺大知さんは『勝手にふるえてろ』で初めて知りましたが今回もいい味出してましたね。セカオワのフカセさんしかり多才なミュージシャンがたくさんいらっしゃいますね。
あと憎たらしいくらいの永瀬正敏さんはさすがですね。『あん』でのてんちょさんをはじめ永瀬さんが出ると映画そのものが締まります。またキャストたちを撮影したカメラマンとしての作品も見てみたいものです。
失礼かもしれませんが酒向芳と柄本明の親子は本当にいたら濃すぎてちょっと困りますね。
ただストーリーとしては後味の悪さが口の中に残る結末ですね。
なんとかならなかったんでしょうか?原作通りなんだと思いますがなんとかしてほしかったとつくづく思います。
でも総合的には面白い作品で個人的には楽しめたので、もっと皆さんのいい評価レビューが読みたいですね。
※関係ありませんがロケ地のひとつ『篠島』で昔吉田拓郎さんがライブをしたこと、皆んな知らないだろうなぁ。半世紀近く昔ですから!