劇場公開日 2024年1月26日

「種デスの消化不良が拭えません」機動戦士ガンダムSEED FREEDOM モモンガさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5種デスの消化不良が拭えません

2024年4月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD

悲しい

単純

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モモンガ
モモンガさんのコメント
2024年6月18日

 どうしても…納得できない…。
シンの心情の変遷を描いてもらわないと、映画の彼が受け入れられないです。彼は種デズの始めで、家族の死を受け止めきれておらず、カガリ…つまりオーブに対して恨みに近い不信感を持っていました。物語の中で、迷走暴走をして、利用されて…やっと傷ついた心と共に、恨みをおいて話ができそうな感じになったのに、彼とカガリの和解が何も描かれていないのが納得できない。それを描いてこそ本当の種テスの最終話だろう…と思っていて、そこに絶対に落ち着くんだろう、と思っていたのに。彼は恩人のトダカ一佐を、仕方がないとはいえ手にかけてしまった。その事を知って…戦うことの哀しみや非情さや業、を知ることもない。なぜ、あそこまでオーブのエピソードを彼に絡めておいて、その事への彼なりの回答をさせないのか…。彼の成長を語るのに絶対に必要なものなのに。
 また、議長亡き後の彼の肝いりだったミネルバクルーの立場や、彼らを取り巻く環境の変化…それをちゃんと本編でやってわかるようにしないと意味ないのでは?必要なエピソードがたくさんあるはずなのに、省いて削ってわかりにくくなっている。不親切だなーと思います。
 キャラの中二病拗らせた恋愛はいらないから、もっと政治的な内容を充実させてほしかった…。感情論でまた花を植えるよ…じゃなくて。
 色々と消化不良が多すぎるから、映画も入り込めなかったのかな~…本当に世界観、というかナチュラルとコーディネイターという設定は好きなんです。コーディネイターが生まれた背景が、地球の環境破壊による環境の変化に順応するため…という設定だったらもっと入り込めたけど。でも肉体強化よりも才能を受け継がせることが、ジョージの活躍により主目的になってしまった…という。自分が当初予想していた、期待していたストーリーとはかけ離れてしまって、苦い気持ちで見てしまいます。

モモンガ