劇場公開日 2024年1月26日

「自由!」機動戦士ガンダムSEED FREEDOM sumichiyoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0自由!

2024年1月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

興奮

ガンダムSEED、並びにDESTINYは遥か昔にリアルタイムで鑑賞しました。その後、リマスターも鑑賞済み。なので、ガンオタ目線になります…。

約20年の時を経ての続編を嬉しく思います。放送当時との感覚の違いが心配でしたが、意外とすんなり受け入れられました。というくらい、何もかもが当時のまま。逆に、今から知っていく人は20年の期間を気にせず楽しめるでしょう。ただ、本作に世界感の説明がなかったので、予習してから観ることをお勧めします。

作画は文句なしでした。さすが現代技術。驚いたことに、人物作画が当時とまったく変わっていない印象でした。当時のキャラデザと作画技術の高さが伺えます。戦闘シーンは機体ごとの戦闘イメージそのままに現代技術のフル活用でした。手書き調のタッチでCGっぽさを感じさせないほど。キラやアスランの戦闘技術の高さを改めて実感しました。

加えて、声優陣も当時のまま。声は当時のままといきませんが、声優さんのプロ意識を感じるほどの熱意と演技力で払拭できていました。主要キャラのみならず生存キャラのほとんどが参加されていた点も嬉しい。

肝心のストーリーは正当な続編として納得できました。遺伝子操作された人類「コーディネーター」と操作されてない人類「ナチュラル」との優劣問題にキラとラクスなりの答を見出せてよかった。どんな命にも選択の自由がある!感情的な衝突の悲壮感や極論的な人類政策ばかりだったSEEDやDESTINYから前に進んだ気がします。まっ、今回も敵も味方も大量虐殺しまくった気もしますが…。

改めて、ガンダムシリーズの底力を感じました。世代を超えて受け入れられるストーリーやキャラクターもそうだけど、これほど感情を揺さぶられる作品はなかなかない。アニメという制作方法の成せる技かもしれませんが、やはりアニメと実写には明確な差を感じます。当時では描ききれなかった戦闘シーンなどそれを補う作画技術もようやくガンダムに追いつきつつあり、シリーズ復活の兆しとなることを願っています。

澄千代