「【インドに蔓延る(我が国はどうか!)、男尊女卑思想をリアルに描いた映画。まるで、ドキュメンタリー作品のようである。インドの男性諸君(及び日本人男性諸君)、もっと女性を敬えよ!女性は菩薩なんだぞ!!】」グレート・インディアン・キッチン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【インドに蔓延る(我が国はどうか!)、男尊女卑思想をリアルに描いた映画。まるで、ドキュメンタリー作品のようである。インドの男性諸君(及び日本人男性諸君)、もっと女性を敬えよ!女性は菩薩なんだぞ!!】
ー 近年、インド映画は、リアルなインドの実情を描いた作品が多くなってきた事は、周知の事実である。私が、今作と似たテイストを感じた作品は、
・「あなたの名前を呼べたなら」
・「めぐり合わせのお弁当」
・「パッドマン 5億人の女性を救った男」
・「マダム・イン・ニューヨーク」である。
いづれも、女性の自立、自律や、置かれた立場の低さを女性自身が覆す姿を描いた見事な作品である。-
◆感想
・今作では、主役の女性を含め、個人名がほぼ出て来ない。
”これが、インドの実情です”と言う、制作陣の想いが伝わって来るようである。
・カースト制度の上位にいる先進的な女性が、格式高き家の男性に見合いで嫁ぐところから、物語は始まる。
- インドには、何度か仕事で足を運んだが、カースト制度の凄さには驚いたモノである。特に不可触選民とカースト制度の最下層に所属する人々の姿には、絶句した。
今作の新婚の男女はカースト上位の人々である。それなのに、あの新婦に対する扱い。-
・最初、男は新妻に優しいが、徐々に旧弊に侵された思想が顔を出してくる。それは、男性の父親も同じだ。
・男性は、食事の支度をしない。後片付けもしない。掃除もしない。洗濯もしない。
- 男の父親に至っては、”当たり前のように”優しい言葉で、”私の衣類は洗濯機を使わないで。傷みが早くなるから・・””米は炊飯器ではなく、蒸し器で炊いて”と新妻に頼む。ー
・男性達の食事をした後のテーブルの汚さ。新妻は、黙々と片付ける。
- だが、男は外で食事をする際には、食卓を汚さない。それを指摘した新妻に怒りを向ける男。こんな輩が、女子生徒の先生をしている・・。-
・男は、新妻の依頼”台所の配管の穴が開いているから、業者を呼んで・・”と言う言葉にも生返事。
・新妻が生理になった時の、男の接し方の変化。身体に触らせない。部屋に閉じ込め、叔母さんが代わりに新妻の仕事を引き受ける。この叔母も、旧弊的な考え方に支配されている。
<インドの男尊女卑思想を、リアリズム溢れる映像で見る側に伝える映画。
ラスト、新妻が、台所の配管から漏れた水で、お茶を淹れるシーン及び、その水を夫と舅にぶちまけるシーンは爽快であった。
あんな家に居て、人生を無駄に過ごす必要はないよ。
念願だった、ダンスのコーチになった女性の別人のように輝く表情が印象的であった作品である。>
お昼食べないって、スゴいですね。私は空腹だと機嫌が悪くなるタチなので無理です(^-^ゞミリオン座はジョン・カーペンター レトロコレクティブを開催してます。1週間クルーなので観るのが大変です(T_T)感染爆発的に増えてるのでお気をつけ下さいm(__)m
NOBUさん、たびたびすみません。レビューの一番最後のくだりは気に入らなかったので削除して、パンフレットに書いてあって自分も感動したことを情報として加筆しました。パンフレットはあまり買わず今回も迷ったのですが、買って読んでよかったです。