ジャズ・ロフトのレビュー・感想・評価
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ドキュメンタリーとしての構成が面白い
ニューヨーク6番街のとあるロフトに居を構えた報道写真家のユージン・スミスの生涯について掘り下げつつ、同時に、そのロフトに集ったミュージシャンたちによってジャズの新たな潮流が生み出されていった様子を、彼が残した膨大な記録を元に、劇中劇のように描き出す2本柱の構成が面白い。
ユージン・スミスの被写体への迫り方、撮影したフィルムの現像時のテクニックと試行錯誤の様子など、表現者としての真摯さに敬意を払いつつ、かなり具体的に細かな点まで突っ込んで描かれているところも感動した。
また、ロフトに集ったセロニアス・モンクをはじめとするジャズミュージシャンたちが、コンサートに向けてリハーサルを重ねていくパートは、ある意味、とってもスリリングで、胸が躍った。
ユージンが、自分の周囲の日常を大量の録音と撮影で記録し続けていたのは、彼の報道写真家気質のなせる技だったのだろうか。
その素材の質の高さを生かして、関わった人々へのインタビューと、冒頭に述べたような2本柱の構成で、何かが生まれ出る瞬間の普遍性と、時代の熱量とをものの見事に描き出した監督の力量にも敬意を表したい。
個人的には、スティーブ・ライヒが出てきて胸熱だった。彼の生み出したミニマルミュージックには、このロフトでの経験がどんな風に影響していたのかなと想像するのもワクワクした。
白人社会にもJAZZが!
フィル・ウッズ♥
コンサートへ行った事がある。
途中、ズート・シムズを褒めちぎる場面があるが、彼は『New Beat Bossa Nova』と言うボサノヴァとジャズを融合した音楽を始めてやった人。オジキのレコードで聞いた事あったが、僕は好きになれなかった。
もっとも、ボサノヴァと言えば『アストラッド・ジルベルト』の『イパネマの娘』で演奏が『スタン・ゲッツ』で、JAZZとボサノヴァは既に融合している。
そして、『セロニアス・モンク』の『リトルルーティトゥーティー』ビッパップの真っ只中で、モンクの凄いのは、なんかフリー・ジャズみたいな所。『バド・パウエル』の『クレオパトラの夢』とかも好きだったが、やっぱりこのモールス信号見たいなビアノ奏法が僕は好きだな。
『Don Pullen』『Mal Waldron』みんなモンク先生の門下みたいな方々。もう、誰もいないけどね。
最後の方で『ロニー・フリー』と言うベイシストがチャーリー・ミンガスと言っていた。やっぱり、白人だ。『チャールズ・ミンガス』と言わないと『Mingusさん』は怒ったらしい。因みに僕は『チャールズ・ミンガス』のサイン♥を持って入るよ。
で、この映画はなんの映画?
ユージン・スミスって戦場カメラマンと水俣のカメラマンでしょ。こんな事もやっていたんだ。偉いね。
でも、つくづく思うのは、音楽って録音しないと、その場で消えて無くなる芸術だよね。だとすると、写真って割りと安易で手軽に出来るよね。訂正♥怒られて消されるかも知れない。録音機が出来て、今は差はなくなったのだ。
兎も角、『写真で音楽を撮る』なんと難しい事だと感じた。
僕もSON●のオープンデッキレコーダーを持っていた。貧乏人だけど、そう言った物は親父が勝手に買って来た。勿論、モノラル。『ファー・イースト・ネットワーク』のアメリカの音楽をラジオから録音していた。親父に『そんな鬼畜米英な曲は不良が聞くんだ』って怒られた。よく言うよ。自分だって『グレン・ミラー』じゃないか!
チョットした盗聴!?
ジョニー・デップがユージン・スミスを演じた『MINAMATA-ミナマタ-』よりも本作でのジャズをメインにしたり戦場カメラマンとして等、ユージン・スミスの波乱に思える人生を描いた伝記映画を観たくなってしまった。
やはりジャズは興味がありながらも敷居が高い、ラリー・クラークの小話にサルバドール・ダリやフレディ・レッドにセロニアス・モンク位しか知らないながらも興味深く楽しめる内容ではある。
シャーリー・クラークが監督した『ザ・コネクション』は"ジャズ・ロフト"をセミドキュメンタリーとしてリアルに描いてみた作品なんだなぁ、と?
ジャズやユージン・スミスを中心にしながら主に登場する多数の人物に少しだけ混乱してしまう!?
LUNACY
水俣病を世界に知らしめた写真家ユージン・スミスと彼が愛したジャズアーティスト達との痕跡を巡る作品
なお今作ではユージン・スミスが残した写真や音源を元に、当時ロフトでセッションして(あるいは住んで)いた人々による証言を元に構成されている
この映画、なかなか主題が分かりにくく、さっきまでユージン・スミスの写真の撮り方にスポットを当てていたと思ったら、彼の周囲にいたジャズアーティストの話を始めたりする
結局本題は何よ?と思ったが、恐らく最高の写真を撮るために戦場で負傷した(なお周囲は止めていた)スミスも、最高の音楽を作るために毎日薬漬けになっていたジャズアーティスト達もみんな一緒に狂人だった、ってことなんでしょうか
似た者同士が住んでいたロフトは、今も残っているそうです
ジャズのBGMを聴きながらスミスの写真が観られるという点では、贅沢な映画でした
【写真家ユージーン・スミスが、家族と離れマンハッタン6番街の粗末なロフトに居を移した訳。1950年代のアーティストの熱量を感じさせる貴重なドキュメンタリー作品。】
- 1950年代半ば、マンハッタンの粗末なロフトで気鋭のジャズミュージシャン達は夜な夜な熱きセッションを繰り返していた。
推測だが、ユージン・スミスは彼らの姿からアーティストの熱意を感じ、自らの創作活動のエネルギーにしていたのではないだろうか・・-
◆感想
・ロフトには、当時絶頂期だったセロニアス・モンクや、ピアニスト、カーラ・ブレイ等か連日連夜出入りしていた。
驚くのは、その様子をユージン・スミスが8年に亘り何千枚もの写真を撮り、彼らの演奏や会話を録音していた事である。
<この後、ユージン・スミスは水俣病患者の実態を世界に写真で発表し、第一線の写真家として、再度世界に認められる事になるのであるが、きっとユージン・スミスは若きジャズミュージシャン達からアーティストとしての表現力を呼び起こされたのであろうな、と思った貴重なドキュメンタリー作品である。>
<2021年12月25日 刈谷日劇にて鑑賞>
タイトルなし
W Eugene Smith (1918 -1978)
1950年代半ばから住んでいたマンハッタンのロフトには、連日連夜様々なジャズミュージシャンが出入りし、セッションを繰り広げていた。
「ライフ」編集部との軋轢や家族の不和を抱え、逃げるようにこの地へ移り住んだスミスは、ただ純粋に音楽を楽しむためだけに集まった彼らの自由奔放な演奏をつぶさに録音し、シャッターを切ることに没頭する。
8年間にわたったユニークなコラボ。
単なる記録の域を超えて浮き彫りとなるのはミュージシャンたちの圧倒的な存在感、刹那的な生き様、そして彼らとの交流を通して、人生の岐路に立たされていたひとりの写真家が抱く新たな決意。
また歴史的な報道写真の数々を生み出してきた暗室での孤独な作業やユーモアと気難しさを併せ持つスミスの複雑なパーソナリティが多くの証言者によって明かされる。
のちにタウンホールでの名演として結実するモンクとオーヴァトンのリハーサルや打ち合わせ風景など、公になることのなかった貴重なやりとりも。
まさに今その場で起こる奇跡に立ち会っているかのような臨場感を存分に堪能できる
〚THE JAZZ LOFT公式HPより〛
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ユージン•スミスの声と
彼が録音したジャズセッションの音と写真
そして
当時を知る人々が語る
このロフト生活を終え暫くしてから
ユージンは水俣を撮影した
1950年代半ば
NYのロフトという文化にも触れられる
ドキュメンタリー作品
最近の音楽について考えた
ちょっと違う角度から。
あのロフトに集う連中は、みんな薬漬けだったり、とにかく夜が明けるまで音楽に没頭する。陽が昇ると束の間の睡眠。
ああいう生き様の可能な場所は、少なくとも東京にもニューヨークにももうないんだろうなと思う。
でもそんな連中だからこそ、いい音楽を、ジャズを奏でることができた。議論しあいながらお互いが高め合う。
今そんなことはできない。ポリティカルコレクトネス。できている場所もあるかもしれないが、バレたら社会的に抹殺されてしまう。
法律があるんだから仕方ないのかもしれないが、そういう破天荒な日常があって人を魅了する音楽が生まれてた側面も
あるような気がする。今は、楽器が弾けなくてもiPhoneがあれば作曲もでき、メジャーデビューもできてしまう。でも、
人を魅了するような音楽が生まれているか。。。。
でも、パンフ売り切れ、版元も在庫なし、は残念だったなあ。
N.Y.の六番街のロフトの物語
映画MINAMATAの主人公でもある写真家ユージーン・スミス
N.Y.の六番街のロフトに夜な夜なジャズミュージシャンが集まり
セッションをしていたようだ
その様子をユージーンが私財を投じて録音機器やマイクを買い
録音していたらしい
作中ではそういった物の一部が流されてるようだ
このロフトには著名なジャズミュージシャンも顔を出してたようで
ズート・シムズ、セロニアス・モンクといった大物の名前も出てくる
が、如何せんフィルムが残ってるわけでないのでそこは残念
あまり臨場感を味わえない作りになっていた
私の世代は旅行者の人(風来坊的な)がよく居たし
アムステルダムなどではオキュパ(不法占拠されたビルなど)などが
クラブ音楽の制作に影響を与えていたんじゃないかと思われる
そうやってお金も行く場所もないミュージシャンに場所を与えることで
羽ばたいて行けた人もいたのかもしれないよね
こうゆうスペースって芸術活動にはとても重要だよね
なかなかそうゆう場所ないし維持も難しい
そんなかけがえのなかった場所の記憶を辿る物語でした
なので映画的には音楽知らないと面白い部分ないだろうね
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