モンタナの目撃者のレビュー・感想・評価
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あと一捻り何かが足りないが、空き時間に十分楽しめるコンパクトな出来。
山火事と暗殺者をどう絡めて展開してくるのか、脚本が難しそうと思ったがご都合主義になり過ぎず、動機付けも及第点。起承転結も分かりやすく、個人的には良かった。
時折挟まれる''間''が絶妙で上手く、登場人物も短時間での深掘りも出来ていて、非常に感情移入しやすい。
ハンナ役アンジーはさすがの安定感。だがそれ以上にコナー役フィン・リトル君が素晴らしく、つい演技に魅入ってしまった。今後の活躍に期待大。そしてアリソン役メディナ・センゴアが思いの外に大活躍、初見だったが良い演技で魅せてくれた。アンジーの脇が光るとても良いキャスティング。
山火事の演出、炎の怖さ、もう少しキツめに表現してもと思うが、臨場感は良かった。強いて言えば、炎の熱さをイマイチ感じられなかったのが残念。
ラストがあっさりなのは好みが分かれる所。後日譚も描けたと思うが、敢えて100分にまとめたスッキリしたエンディングは個人的に好き。
しっかり作られてるけれど印象に残らない
一応、サスペンスアクションとしてはきちんと形になっていると思います。主演はアンジェリーナジョリーですし、アクションも豊富で山火事のシーンも壮大で見ごたえがあります。主人公のトラウマ克服や少年の成長も描かれていたりとドラマ部分もしっかりあります。でもなんだか印象に残らなかったんですよね。面白かったけど、2回目を観たいか、10年後も覚えているかといわれると微妙です。
原因はすべてが淡泊すぎるからかなと。主人公は過去の山火事で犠牲者を出したことがトラウマになっていますが、恋人や家族、親しい友人が犠牲になったわけではないのでドラマチックさに欠けます。トラウマ設定も大して生かされてなかったように思いますし。命を狙われる少年も重要な秘密を知っているから追われるわけですが、その秘密が何なのか、命を狙う黒幕が誰なのかが深く語られないので全体的に薄味だったように思います。
シェリダンの森はエンタメ深く
『最後の追跡』『ボーダーライン』の脚本で注目を集め、『ウインド・リバー』で監督デビュー。今最も確かな映画作家、テイラー・シェリダン。
その監督第2作目ともなれば、スルーする理由は無い。
手掛けた作品には特徴あり。
西部劇タッチ、国境間の麻薬カルテル、ネイティブ・アメリカンと無法地帯…。
辺境を舞台にし、現代アメリカが抱える暗部を抉り取る、“フロンティア3部作”と括られる社会派アクション・スリラー。
エンタメ性とテーマ性が見事に融合。その手腕や作風はどれも外れ無し!
今回の題材は、森林消防。
モンタナの大自然を脅かす大規模山火事、それに立ち向かう隊員たち。
隠れた傑作『オンリー・ザ・ブレイブ』を彷彿させながらも、シェリダンらしい自然破壊への訴えと決死の隊員たちの姿…と思ったら、
意外にも今回は変化球…いや、直球?
これまでの作品と比べると比較的、エンタメ寄り。
強烈な社会派色のシェリダン節を期待すると肩透かしかもしれないが、そこはアクション・スリラーの名手。今回も面白味は充分。
単純に一つの話として見てもいいが、複数のエピソードと登場人物が織り成すアンサンブル劇として見た方が重層さが増すかもしれない。
森林消防隊員のハンナ。かつては第一線で活躍していたが、今は監視塔勤務。
彼女が抱えるトラウマ…。かつて起きた山火事で、風向きを読み間違い3人の少年を救助出来ず、犠牲に…。今も彼女を苦しめる…。
ある父と息子。何かから逃げる父を息子コナーは不審に思う。
その父が何者かに殺される。しかも、目の前で…。
会計士だった父。“正しい事”の為に“ある秘密”を隠し持っていた。
もし、それが知られたら…。“マズい立場”になる人物や組織が。
狙われる。秘密の抹消だけに留まらず、自身の命も。逃げる。
消せ。“ある組織”から依頼を受け、二人の暗殺者が追う。
目的の為なら人を殺める手段も厭わない冷酷な二人だが、彼らも“上”から圧力を掛けられる身。失敗したら…。
目的は遂行。が、思わぬミスが…。
父は“秘密”を託し、息子を逃がす。
秘密を知り、殺人の目撃者ともなったコナー。独り心細く、森の中を逃げさ迷う…。
相手が子供だからと言って逃がしはしない。執拗に追う。
父と知り合いである地元の警官、イーサン。妊娠中の妻アリソンがいる。
暗殺者は父の足取りを追い、夫妻に行き着く。妻に魔の手が…。
イーサンも殺人事件として暗殺者を追う。
巻き込まれた警官夫妻の運命…。
森をさ迷っていたコナー。
偶然、ハンナと出会う。
経緯や事情を知り、彼を匿う。町に向かう。
暗殺者は暴挙に出る。警察を撹乱し、二人を追い詰める為に、山に火を放つ。
あっという間に火に包まれ、大規模な山火事に…!
暗殺者、陰謀、山火事…。
迫り来る脅威は一つじゃない。
それらから少年を守り切る事が出来るか…?
アンジェリーナ・ジョリー、『ソルト』以来実に11年ぶりとなる本格アクション。
時にトレジャー・ハンター、時に銃弾を曲げる凄腕暗殺者、時に敏腕スパイ…。
当代屈指のアクション・ヒロインとして様々な危機と対してきた彼女にとって、難な事はない…?
否! これまでのような強いヒロインとは違って、心に傷を追う“普通”の女性。
男どもを一蹴するパワフルなアンジーを見たい人にはちと物足りないかもしれないが、葛藤し、ボロボロになりながらも勇気を持って少年を守り、迫り来る数々の脅威に立ち向かう姿には、共感し手に汗握る。
脆さとやはり魅せるタフさで、熱演。
もう一つの魅力は、母性。
『マレフィセント』からかアンジーには“母性”という要素が色濃くなった。
自身も母。養子を迎え、様々な慈善活動やチャリティー、基金、難民や孤児たちの支えや力になっている。まるで、現代のオードリー・ヘプバーン!
彼女が母性を魅せる時、真に強く、美しい。その魅力が存分に活かされた。
かつて少年3人を救えなかったハンナ。しかし今度こそは、この少年を守り切る。
彼女に庇護される少年、コナー。
父を失った身。今度は自分が命を狙われる。
父が命を懸けて託した秘密を持ったまま、誰を信じられるか。
「あなたは信じられる…?」
心を開いていく。
お互い誰かを失い、心に傷を。
そんな二人の交流。“相棒”であり、“擬似母子”のよう。
コナー役のフィン・リトルくんも好演。
アンジー版『グロリア』と言ってしまえばそれまでだが、なかなか魅せるドラマになっている。
二人を取り巻く登場人物らのドラマも絶妙スパイス。
追う暗殺者。中年男と若い男。プロの暗殺者としてターゲットを仕留めてきたが、今回思わぬトラブル発生。暗殺者側のドラマもじっくり描く事で、彼ら自身の窮地や忍び寄る脅威、暴挙などもスリリングに。
暗殺者コンビのエイダン・ギレンとニコラス・ホルトが非情さと憎々しさの巧演。
巻き込まれ型の警官夫妻。ハンナらの助力になるイーサンもさることながら、特筆すべきは妻のアリソン。
暗殺者に襲撃されながらも、妊娠の身で反撃。もう一人のアクション・ヒロイン。メディナ・センゴアが熱演。
お互いの身を案じる夫婦愛のドラマもそれとなく。
森林消防隊員と少年、警官夫妻、暗殺者…各々のサスペンス・アクションとしては、さすが緊迫感と見応えあり。
だけどもう一つの要素、山火事のディザスター・パニックがちと緊迫状況をお膳立てる為の添え物に感じてしまった。
ハンナのトラウマであり、もうちょっとこの山火事の危機も交錯するアクションやドラマと巧みに絡めてくれていたら…。
実際に広大な森を造り、迫力ある山火事の画が撮れただけに、惜しい。
これまでのシェリダンよりちと淡白な感じも。
が、見る物を引き込む稀代のストーリーテラーの手腕はやはり上々。アクション×ドラマ×山火事のエンターテイメント。
テイラー・シェリダンはこれからも、社会派テーマを訴えつつ、ドラマチックなアクション・スリラーの旗手として、その座とジャンルを守り抜く!
画づくりが硬派でいい!
想像以上の面白さ
バーンサルさ〜ん‼️
放火魔が怖いよ‼️❓
等身大のアンジェリーナ・ジョリー
面白かったが、ラストがスッキリせずもやっとした感じが残る映画
森林消防隊の主人公が、暗殺者に追われる不正の証拠を握る少年を守り抜くという内容の映画。
暗殺者に追われるなか、山火事だけでなく雷雨などの自然災害から身を守るといった地味だけどスリリングな展開は思っていた以上に面白かった。
山火事のシーンは、迫力とリアル感があり物語に引き込まれる要因にもなった。
ただ残念なのが、暗殺者や山火事から逃げ切ったところで物語が終わり、この物語の始まりである不正に関して最後どうなったのか、この後少年はどうなったのかが描かれていないため、自分の中で消化不良を起こしてしまい、もやっとした感じが残ったのが残念。
できれば、その辺りも丁寧に描いてほしかったかな。
畏怖の演出の弱さ
緊迫感のある展開が見どころ
山火事×暗殺者、2つの脅威から目撃者の少年を守るサバイバルサスペンス。最大の見どころは絶体絶命の状況設定と緊迫感のある展開。アンジェリーナ・ジョリーの体を張った演技も注目すべきポイントで痛々しい姿が印象的。
山火事のような自然災害に対しても人間は火事が過ぎ去るのを待つしかなく人間の無力さを改めて実感した。
2021-183
四つの物語を絶妙に絡めながらずっしり重たい結末に導く、森林版『グロリア』
主人公は森林消防パラシュート降下部隊員のハンナ。森林火災でハイキングに来ていた少年達を救助出来なかったことがトラウマとなっている彼女は危険な任務で自分の命を危険に晒すことで自分の中にある罪の意識と向き合うことを避けている。そんな彼女の痛ましい様を元恋人の保安官イーサンは心配しているがハンナは胃に介さない。森の中にある見張り台での泊まり込み勤務となったハンナは一人の少年を発見する。その少年コナーはある秘密を抱えた会計士の父親が運転する車が銃撃され命からがら森の中を逃げてきたことを知ったハンナは彼を保護するが、その背後には謎の男達の影と森林火災が迫っていた。
一見森林版『グロリア』みたいな話ですが、何気に独特な筋書き。ハンナとコナーの逃避行と、静かな町に突然起こった殺人事件を静かに追うイーサンの姿が並行して描かれますが、そこにコナーを追う暗殺者達の微かな憂鬱とイーサンの身重の妻でサバイバルスキルの達人アリソンの活躍が足されていて、単純な勧善懲悪に着地しない展開も含めて非常に個性的な物語となっていて、この辺りはネイティブアメリカン居留区で発見された凍死体の謎を追う新米FBI捜査官と野生生物局のハンターが追う『ウィンド・リバー』の監督・脚本を手掛けたテイラー・シェリダンの作家性によるもの。
自暴自棄な行動に身をやつしていたハンナがコナーを助けることに命を賭ける様をアンジェリーナ・ジョリーが見事に体現していますが、本来ならチョイ役程度のはずであるアリソンの存在感が非常に大きいのが意外。普通のB級アクションならあっさり殺される役回りですが、サバイバルスキルのトレーナーなので妊娠中とは思えない俊敏さで森の中に姿を消し暗殺者達に対峙するタフさと夫であるイーサンを包み込む母性を発揮する女性で、むしろ『グロリア』的な存在は彼女が担っています。普段は悪役を演じることの多いジョン・バーンサルが心優しいイーサンを演じ、逆に甘いマスクで善人を演じることが多いニコラス・ホルトが冷酷ながら微かに優柔不断な暗殺者パトリックを演じているというのもなかなか異色。いかにもB級な味わいの地味な邦題が災いしたのか評判が全く聞こえて来ませんが、ずっしりと重い余韻を残す印象的なスリラーに仕上がっています。
妊婦強い!
予定調和の連続だから、旦那だけは死んだことにしようって感じだった。
二人目の殺し屋を主人公が殺す時、後ろから歩み寄るんだけど、絶対音は聞こえてるはず。あんなうまくいかねーわなー。
少年は縁起がめちゃうまい。
アクションはいい
殺意が交わるシーンは他のこの監督同様に緊張感がある。ただ、男の子がなぜアンジーを信頼したのか、あのメモはどうなったのか、どうしてあの山火事のなか妊婦だけは生き残れたのか、落雷もなんのそのの体力、等々、ご都合がよすぎる展開は気にならないワケはない。なので設定も表層的に映る。
山火事の絵は美しかった。でもあの熱気と風圧受けて吹き飛ばずによう走れたなあとか。
あとやっぱりニコラス・ホルト、怖くないんだな。かわいいのです。
あとエイダン・ギレンという俳優は、ロバート・パトリックだろうか、と時々思ってしまった。年齢はちょっと若いから違うかな、と思いつつ、10年〜20年前の映画だったら確実にロバートパトリックだと思っていただろう。
ハラハラ
アンジェリーナ・ジョリーが痛々しい!
モンタナ&ブラザーズ
モンタナって山や森林ばかりの自然豊かな州。人口よりも牛の数が多いとか、田舎のイメージが強い。でも、ロケ地がニューメキシコ州ってどういうことだ?山だけモンタナ?イメージにはあってるだけに、ニューメキシコ州の奥深さにも触れた気分・・・自分で何言ってるかわかんない。
とにかく山火事シーンが全部凄い!リアルに描いた『オンリー・ザ・グレイブ』よりも凄かったと思う。炎の中から熊が出てくるんじゃないかと思ったよ。そんな自然火災(とは言え、犯人ブラックウェル兄弟が放ったもの)と猛然と立ち向かう女性消防隊員ハンナとイーサン保安官。消防隊員たちも間に合わなかったみたいで、逃げの一手なんだけど。
冒頭から怪しげな男二人組(ニコラス・ホルトとエイダン・ギレン)。公務員を装われたら信じてしまうほど善人顔なので騙されちゃうよなぁ。巨大な組織の会計上の秘密を隠匿するために次から次へと証人を殺していくという設定でしたが、何やら日本でも似たようなことが起こってますよね・・・ほとんどが自殺を装ってますが。そんな二人組に狙われたのが会計士とその息子。崖から落とされ、息子コナーだけが助かり、逃亡。それをアンジェリーナ・ジョリーが助けるという展開だ。
落雷のため監視塔からの脱出シーンだとか、コナーとともに草原を走るところが最も緊張したシーン。雷やら火災やら殺人鬼やら、トラウマも抱えつつ必死の逃亡劇。一方では保安官と妊婦の妻も大活躍。この奥さんの過去のエピソードも知りたくなった。夫がハンナの元彼だし、銃の腕前は確かだし・・・
エンタメ側に振ったなー
山火事の映像はすごかったけど・・・
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