劇場公開日 2022年1月28日

「保護司」前科者 ヨークさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0保護司

2022年6月11日
iPhoneアプリから投稿

ドラマも素晴らしかったけれど、映画はさらに跳躍して重厚な物語を見せてくれる。
てもそれは、徹底して弱者が社会の歪みに落ちていく世界で、怒りと復讐が連鎖する哀しい姿。

そんな中で、保護司の主人公はただただ誠実に寄り添う。特別な能力や才能がある訳でもない彼女は、自身も苦しい過去を背負う身でありながら、だからこそもう一度社会で生きていけるように献身的にサポートをする。過去の自分を救うように。

それでも再犯で刑務所へ戻ってしまう人も多いリアリスティックさがこの映画ではしっかりと踏襲されているから、観ていて苦しくて切ない。でも、あたたかい。

自分や大切な人たちを加害者にも被害者にもしない為に何ができるだろう。
そしてもし、そのどちらかになった時、どうするべきかを教えてくれる。

ヨーク