「保護司と元受刑者」前科者 まあこさんの映画レビュー(感想・評価)
保護司と元受刑者
有村架純ちゃん主演のドラマで知った保護司という仕事。
まさか次は本人が保護司の役なのか…、森田剛さんはどんな演技をされるのか…と2つの興味が重なって鑑賞。
森田剛さんはV6のイメージしかなくて、劇中にでてくる森田剛を見る度に(このひとが森田剛さんだよな…あれ、もしかして違う人?)とちょっと混乱(笑)こんな役に染まれる人なのか…とアイドルから役者のイメージへ変わりました。
有村架純ちゃんは声が元々個人的に好きな音なのですが、今回の少し低いのも良い!
磯村くんとのちょっと絡まるシーンは必要なのか疑問ですが、同級生感でてて良かった!
産まれた環境、両親の血、育つ過程で出会う大人、子供、その出会いが綺麗で光に溢れるなんて、 何パーセントくらいなんだろう。
生きていると、大人になるにつれて人間の嫌な部分、汚い心、人を貶める、自分が優位に立つように、人間を物として扱う人にどうしても出会う。
心無い言葉を聞く度に、自分はここに居てはいけないのではないか、誰も自分を必要としていない、居なくなっても誰も困らないのでは…
そう考えに至る方が幸せで溢れるよりも、悲しいけど何倍も多いと思う。
そこでそうじゃない!って跳ね返せるのは、きっと優しい人が一瞬でも立ち止まってくれた人なんだろうな、と映画の中盤で思った。
有村架純ちゃんの役は、光がささなかった人たちの前で立ち止まって、優しい、あたたかい心を向けて信じる。
この仕事が無給だなんて…。
同じ思いでなくても、出来事がなくても、通った道が違っても、人に対して敵意ではなく、自分の心を向けようと思いやることの出来る人は強いし、人にも強さをくれる。
有村架純ちゃんの出ているものはだいたい見ているけど、演じた役の中でも役作りが難しかっただろうなと思いました。優しいだけでは成り立たないと、分かっているから強い。だから人間を動かせるんだなと、エンドロールを見ながら感じました。
ノイズとも迷ったけど、今日は前科者を選んだ自分を褒めたい。保護司、ボランティアじゃいけないと思うけどな…。