「MCU史上最高傑作!!💫 ありがとう、ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー!!!😭」ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
MCU史上最高傑作!!💫 ありがとう、ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー!!!😭
アメコミヒーロー映画「MCU」シリーズの第32作にして、落ちこぼれヒーローチームの活躍を描く『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズの第3作。
重傷を負ったロケットを救うため、ガーディアンズの面々は彼の創造主ハイ・エヴォリューショナリーに戦いを挑む…。
監督/脚本はジェームズ・ガン。
○キャスト
ピーター・クイル/スター・ロード…クリス・プラット。
ガモーラ…ゾーイ・サルダナ。
ネビュラ…カレン・ギラン。
ロケット(声)…ブラッドリー・クーパー。
グルート(声)…ヴィン・ディーゼル。
アイーシャ…エリザベス・デビッキ。
スタカー・オゴルド…シルベスター・スタローン。
製作はケヴィン・ファイギ。
ついに…。ついにこの時が来てしまったっ!!
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ、堂々の完結っ!!
もうこの公開日が待ち遠しくて待ち遠しくて…。公開当日の朝イチで鑑賞してまいりました〜😆✨
これは一言で言い切ってしまいたい。
…MCU史上最高傑作っ!!!!👍💥
期待しつつも、流石にあの大名作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー1』は超えてこないだろ〜、とか思っていたんだけど、いやまさか越えてくるとは…。すごいぞガンちゃん🎶
色々あったマーベルと袂を分かち、ライバル企業DCフィルムズのCEOへと就任したジェームズ・ガン。そんな彼の最後の置き土産がこの映画。
「MCUなんてどうせもうオレには関係ねぇし〜〜。最後にみんなが困惑するような、メチャクチャなもん作ったろ…😏」という姿勢が透けて見えるかのような、とにかくメーターの振り切れたとんでもない作品になっちゃってます!
本作は喋るアライグマ、ロケット・ラクーンをキーパーソンに据え、医学/科学の進歩の為に行われる動物実験の是非について、観客に考えさせる内容となっています。
そのため、これまでのMCUシリーズではあり得なかったほど、本作にはダーク&グロが詰まっている。マジで小学生が観たらトラウマになるレベルでキツい。
露悪的な描写の多さはジェームズ・ガン作品の特徴だが、何より今回は残酷な動物虐待シーンが連続して描かれるので、動物好きの自分としては正直目を伏せたくなるようなキツい場面が多々あった…。
しかし、動物実験や動物虐待へのアンチテーゼが本作に込められたメッセージである以上、ここを生半可な気持ちで描く訳にはいかなかったのだろう。
もちろん真っ当な娯楽作品なんだけど、今回はそれ以上に、観客へ思考することを促すポリティカルな映画であったように思います。
ルックはグロくて混沌としているが、その内実はロケットへの愛に溢れたとっても優しい映画。ロケットを想うガーディアンズの仲間達の心根に、何度泣かされたかわかりません🥲
ガーディアンズのメンバーで言えば、ガモーラの描き方も今回は素晴らしかったように思う。
『インフィニティ・ウォー』で命を落としたガモーラ。しかし、『エンドゲーム』において別の時間軸の彼女がサノスと戦うためにこのバースへと参上。そのまま今に至ります。そのため、本作の彼女はピーターたちガーディアンズとは面識がない訳ですね。
『エンドゲーム』でのガモーラの復活劇を、正直自分は受け入れられなかった。だって別のバースのガモーラとこのバースのガモーラは別人じゃん!
それを同一人物として考えちゃったら、死の意味がとても軽くなってしまう。極端な話、今回だってロケットが死んじゃったとしても別バースから連れてくれば万事解決っ♪みたいなことになりかねない。
なんでもありになってしまいがちなマルチバースの世界。多分ガン監督もこの状況に疑問を抱いていたのだろう。今回のガモーラは、これまでピーターたちと付き合ってきた彼女とは全く別の人間として描かれている。
ピーターの気持ちを理解しつつもそれにNOを突きつけ、自らの意思で自分の居場所を決定した彼女の凛々しい姿は、マルチバースという設定に振り回され、「物語の都合」というただそれだけの理由で殺されたり生き返されたりを繰り返すという、雑にキャラクターを扱うことへの反抗のようでもあり、なんだか胸がすくような気持ちになった。
ピーターの失恋は残念に思うが、この2人ならいつかきっと…。そんな爽やかな思いを起こさせてくれる、美しい別れの場面でありました😊
MCUに限らず、アメコミ映画の問題の一つはヴィランの影の薄さにあると思う。
一部の作品を除いては、紋切型のようなつまらない悪役しかいない。これはアメコミ映画はファミリーで楽しめるものでなくてはならないという暗黙の了解があり、その為子供が拒否反応を起こすような非道なヴィランを登場させることは出来ないという因習によるものなのだろう。
しかし、今回ガン監督はこのリミッターを完全に排除。
メインヴィランであるハイ・エヴォリューショナリーを史上最悪最低のクソゲス野郎として描き切った💢
自らのエゴの為には動物を切り刻むことも惑星を破壊することも厭わない、自分が『悪』だと気づいていない、もっともドス黒い『悪』。
こいつのことを好意的に捉える観客は1人もいないだろう。みんな腑が煮えくりかえったはず。これはつまり、悪役としては100点満点ということ。「こいつだけは絶対に許しちゃおけねえ!やっちまえガーディアンズ😡」と全観客に思わせるような、ヒーロー映画としては最高のシチュエーションを用意することに成功していたと言ってよいでしょう。
しかし!この映画の真に素晴らしいところは、これだけの邪悪を登場させておきながら、こいつとの対決ではなく人命救助/動物のレスキューをクライマックスに据えたというところ!!
『スパイダーマン2』や『ザ・バットマン』を鑑賞した時にも思ったが、スーパーヒーローの本懐とは巨大な悪を倒すことではない。窮地に陥った生命を救い出すところにあるのだと思う。
ヒーローがカッコよく悪党を退治する姿はもちろんカッコ良いのだが、それ以上に自分の心を震わせるのは、泥臭くても必死になって救助活動をしている姿。
それをクライマックスに持ってくるのだから、ジェームズ・ガン監督は本当にスーパーヒーローのことをよくわかってる。この救出劇を見られただけでも、この映画を鑑賞して良かったと心の底から思う。
今回のもう1人のヴィラン、アダム・ウォーロック。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』のエンドクレジットシーンで言及されていた彼が、ついに本編に堂々の参入を果たした。
超人的なパワーを持ち、映画の冒頭からガーディアンズを圧倒するも、早々に撃退されてしまうこのキャラクターについて、初めのうちは「こいつ登場させた意味あったのか?」と疑問に思っていたのだが、その憎めない性格によってこの映画のトーンを明るくしてくれた。
何より、「倒した宿敵が味方になる」という少年ジャンプ的な王道メソッドをMCUで観れたのが嬉しい♪
最後の最後、宇宙に漂うピーターを「頼む!アダムよ彼を助けてくれ…」という願いを込めながら眺めていたので、いざ彼が本当にピーターを助けてくれた時は、そりゃもうガッツポーズですよっ!✊
ここは本当に熱かった!しかも助けだす構図がミケランジェロの有名なフレスコ画「アダムの創造」をなぞっているというのがニクい✨ここでスーパーヒーロー・アダムが誕生したっつー訳っすね。くー!最高ーーっ!!
オープニングがレディオヘッドの「クリープ」だったし、金ピカのエリザベス・デビッキは綺麗だったし、メンバー全員が活躍する長回しのアクションシーンは最高だったし…。もういくら語っても語り尽くせない最高のヒーロー映画‼︎
しかも「あぁ…あの曲が流れたら最高なんだけどな」という観客の心を見透かしたかのように、最高のセリフとともに最高のタイミングで流れる「カム・アンド・ゲット・ユア・ラヴ」❤️これだよこれ!!!!
ガン監督、あんた観客の観たいもの理解しすぎだよーー!!本当、痒いところに手が届きますなぁ〜♪
とにかく絶賛しまくってますが、バランスを取る為にもちょっと気になった点を書き連ねてみます。
この映画、MCU史上最高にダークな物語なのですが、そこはもちろんガンちゃんの監督作品なのでコメディ要素もたっぷり。ギャグの量もMCU史上最高クラスかも。
実はそこが個人的に気になる。ロケットが死の淵に瀕しているというのに、ギャグシーン挟んどる場合かっ!?とか思っちゃった。声に出して笑っちゃうシーンも多かったんだけど、なんかシリアスとコメディのバランスが悪いような気はしてしまったかな。
また、そのコメディシーンも「物語のためのコメディ」というよりは「コメディのためのコメディ」になってしまっているような気がしてどうにも違和感があった。ギャグをやり始めると物語の進行が止まってしまうため、なんだか作劇にスムーズさが欠けているような気がする。
次に挙げるのはシルベスター・スタローンの扱い。
スライのファンである自分にとって、スタローン演じるスタカーの再登場は非常に嬉しい。…嬉しいんだけれども、今回は前回にも増して登場する意味がわからなかった。今回こそは、弓矢とか機関銃をぶっ放して無双するスタカーの姿が見れると思ったのに…。これっぽっちのゲスト出演だったら、ぶっちゃけ登場しなくても良かったような気がする🌀
あともう一点、これはすごく細かいところなんだけど、ロケットがハイ・エヴォリューショナリーにトドメを刺さなかったシーンについて。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーだからだ」つって怒りをおさめるというのは良いと思ったんだけど、爆発する建物に置き去りにするんだったら、それは自らの手でトドメを刺すのとなんらかわらんのではないかね?
これ『バットマン・ビギンズ』でも全く同じようなシーンがあったんだけど、その時もめっちゃ思ったわそういや。
トドメを刺さないと決めたのであれば、ソイツの命も救えよ、と。救った上でソヴリン人に引き渡すとか、なんかそういう配慮がもう一手欲しかった。
それとこれはMCUという広大なシリーズの流れに組み込まれているからこそ、どうしても思ってしまうことなんだけれど、神レベルのヤバいやつと喧嘩するんだからさ、マイティ・ソーに援軍を頼んだら?ちょっと前まで一緒に行動してましたよね?…いやこんなこと言うのは野暮だというのはわかってるんだけども、やっぱり気になっちゃうんだよ〜😵💫
今回でマーベルを離れるガン監督。自分の作ったファミリーをケヴィン・ファイギに好き勝手に扱われるのを嫌ってのことなのか、最後の最後でチームを解散させます。
ここが少々唐突だった、というのもまた否めない事実だったと思う。ものすごく急拵えでこの展開を作った感があった。この唐突さも、本作がMCUシリーズの一つであることの弊害なのかな、と感じます。
とまぁチビチビと問題点を列挙してきたけど、2014年の登場以来、約10年に渡り世界に笑いと希望を振り撒いてくれたガーディアンズ。その結末として、本作は完璧だった✨
宇宙の平和を守ってくれて、ありがとうガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー!!きっとまたいつか会おう!👋
そして、こんな素晴らしいシリーズを生み出してくれてありがとうジェームズ・ガン監督!!DCでの活躍も応援します!👍
泣いて笑ってまた泣いて…。本当に完璧なクライマックス。
「スター・ロードは帰ってくる」というテロップが最後に流れたが、ぶっちゃけこれ以上のものは作れないと思うので、ここでピーターは引退で良いと思う。
というか、これがMCU全体の最終回でも良いんじゃね?もうこれ以上は無理っしょ。
最後の最後にジェームズ・ガンが荒らしまくったMCU。このあとに続く監督たちは本当に大変だなぁ、と思いました😅
もう言いたいこと全部代弁していただいた感じです。マルチバースは何でもアリなんで、おっしゃるように物語の都合で死んだり、生き返ったりしていたら、誰も真剣に映画を観ないですよね。そう言う意味では、本作のピーターとガモーラの結末はとても納得がいきました。
めちゃくちゃ面白いレビューでした。映画がまた見たくなる...。
大絶賛部分も問題点も共感しまくりです!私も、本作でMCU終了でいいんじゃないかなって思いました。もうこの作品でお腹は満たされました。
alpha23dさん、コメントありがとうございます♪
アダムのことはエンドクレジットシーンでちょっと触れられていただけだったので、忘れてしまうのもしょうがないですよね😅
akkyさん、コメントありがとうございます♪
冒頭からラストまで、一時も飽きることのない大冒険でした!!
こんなに素晴らしい映画を作ってくれてありがとうと、ジェームズ・ガン監督にお礼を言いたいくらいです😭3000回愛してる!
素晴らしい、レビューですね。きめ細かく、分析されていて、まさに、まさにの感じです。冒頭から、アダムウォーロックのスピードとパワーで、つかみはOKな感じで、ぐっと引き込まれましたね!
何度も胸が熱くなり、こんなにも感動させてくれて、楽しませてくれて、ありがとう!大傑作です。もう1回観たいです♪