「ガンズ&マイティソー」ソー ラブ&サンダー snake666さんの映画レビュー(感想・評価)
ガンズ&マイティソー
かつて「アイアンマン」にてAC/DCやBLACK SABBATHの楽曲が、前作「バトルロイヤル」でもLED ZEPPELINの「移民の歌」が効果的に使われていたように、本作ではGUNS N'ROSESの楽曲が同様に作品の盛り上がりに重要な役割を果たしており、ハードロック好きの自分としてはアゲアゲの一本だった。
もちろん一本の作品として最初から最後まで楽しくて仕方ない最高の映画だったが、MCUとハードロックのコラボという別の側面の魅力も十分にあったのではと力説したい。
ただ本作の魅力はもちろんそれだけではなく、タイカワイティティ監督の持ち味も前作以上に出ていたのではと。前作同様、画面の色合いがカラフルでクッキリハッキリした絵作りはさらに強まっており(特にソーのコスチュームがかなりカラフル)後半の白黒演出とのギャップもかなり効果的だったと思う。
アスガルドの子供たちがまるで夏休みの肝試しに連れて行かれたような展開からの子供たちが大活躍のエンディング等はこの監督の得意とする演出なのではと。
あとあのどーしょうもない2匹のヤギなんかも、もう笑うしか無い。
登場人物も誰だかわからないその役作りに恐れ入ったクリスチャンベイルは素晴らしく、ゼウスを演じたラッセルクロウの体当たり演技には大爆笑だった。
そーした細かい所にいたるまでワイティティ監督のこだわりが本作をそしてソーのシリーズをさらなる高みに持っていってるのではと思った。
ダークな部分や悲しい部分もあるにはあるが、最終的には何かとても幸せ感に包まれるようなこの感じこそがタイカワイティティの世界なのかなぁと。
相変わらず、中途半端な作品なんか出さないぞというMCUの意気込みを感じる事が本作でも味わえたが、個人的には今作のような、いいものと悪者がハッキリクッキリしていて正義の味方が困っている人を助けつつバッタバッタと悪を倒していくこんな王道のアメコミ映画こそ観たかったヤツだよなぁ〜と、これだよこれって改めて思った。とにかく最高に楽しめた一本だった。
あと物語と関係ないがナタリーポートマンがソーになると腕の筋肉がなかなか凄いことになっていたが、これはガッツリ筋トレをしたのか、CGなのか、カラダは吹き替えなのか、個人的に気になるポイントだった。