「事前に『ワンダヴィジョン』の視聴を」ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
事前に『ワンダヴィジョン』の視聴を
もはや「なに」が、「どこまで」がネタバレか判断がつかない状況ですので、初めから「ネタバレ注意」としておきます。
さて、フェーズ4におけるテーマ「マルチバース」が本格化するこの作品ですが、ドクター・ストレンジはMCU劇場公開作品として一つ前の『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム(21)』から引き続きとなることもあり、話の繋がりは解り易いと思います。ただ、Disney+ユーザーでない方にとっては、オリジナルドラマ『ワンダヴィジョン』をご覧になっていないと理解できない部分が少なくありません。第一のハードルです。
そして第二のハードルとして、『ワンダヴィジョン』にもありましたが、旧20世紀フォックスのもつマーベルレガシーのキャラクター登場です。ただ、これに関してはDisneyが自社に取り込んだとはいえ、やや乱暴な扱いがオリジナルもファンである立場としては若干複雑な気もします。さすがにSONYがライセンスをもつスパイダーマンほどの扱いは期待しないまでも、、、と言う気はします。
さらに今作のサム・ライミ版ドクター・ストレンジ、全体的にややホラー味高めの演出で米国ではPG-13(日本はG)となっています。本日も同じ回に、お母さんに連れられた小さい男の子を見かけましたが、あの子は大丈夫だったのだろうか?w
と言うことで、回を重ねるごとにハードルを上げ続けるMCUですが、肝心の中身は?というと、、、
中盤まではやや凡庸な感じ。内容よりもキャラクター力に頼っている感が否めません。後半、対立構造がはっきりしてからはやや強引さも感じつつも、最終的には「取り敢えず及第点」と言った感想です。
ただ、新キャラクターの彼女については、もう少し掘り下げて欲しかった気がするほど魅力的で、今後の作品への登場が期待されます。ノー・ウェイ・ホームではピーターのメンター役だったスティーブン。ピーターが「ああいうこと」になり、今後改めて彼女のメンター役として、大きな存在になることも併せて期待されます。