「フィクションの中のリアリティ」ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0フィクションの中のリアリティ

2022年5月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

MCUとDisneyプラスを観てないと映画単体だけでは面白さは半減するのではないかというご意見もあるようだが、マーベルリテラシーが激低の自分にはそこまではよくわかっておらず、さらにそこにマルチバースという概念が絡むことでよりわかりにくくなっているのかなあと思う。

スーパーヒーローが自らの幸せを顧みず、世界平和や他人の幸せのために無償で戦ってくれるという考えはある意味幻想であり、彼らも自らの幸せを何よりも優先して追求するということの是非はフィクションの中のリアリティではあるが考えさせるものがあり、本作と同じサム・ライミが監督した「スパイダーマン」で大衆化した “大いなる力には大いなる責任が伴う” という言葉にもあったように、スーパーヒーローであるが故の自制や葛藤といった一つのテーマを見ることができ、ある程度やり尽くした感があるヒーロー映画が1周回った感じを受けた。

カツベン二郎