「マルチバース オブ マッドネス。狂気の多元宇宙とでも言うのだろうか...」ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
マルチバース オブ マッドネス。狂気の多元宇宙とでも言うのだろうか...
マルチバース オブ マッドネス。狂気の多元宇宙とでも言うのだろうか。
狂った多元世界。
そもそも、このマーベルユニバースが創作物❌創作物❌創作物❌創作物❌創作物‥の、複雑怪奇な世界になっており、そこでは、自動車事故や人一人の命など、とても軽いモノになっている。
スティーブは、至高の魔法使いになりつつあり、この世界のあらゆる可能性を比較してひとつを選択したりもできるようになっていたのだが、今作では、最新科学でいうところの多元宇宙の扉を開く。
ドラえもんのどこでもドアではない。
3次元的な移動ではなく、多元宇宙への移動なのである。
タイムスリップでもなく、どういう仕組みで、どの宇宙のどの時代のどの地点に降り立っているのかわたしには全く不明だったが、アメリカチャペルという女の子は、適切な場所時間を選んで、そこへ飛ぶ(接続)することが可能なのである。
まあ、所詮マンガなのだから、なんでもありでいいのだけれど、実写SF的に制作費何億ドルの映像を見せられるとなんとか理解しようとして頭はパニックになる。
今回は、多次元宇宙の自分の子であれば、彼女からその子を奪いとってもよいのかという、けっこう低レベルの願望についての物語。そんなことをすれば、宇宙がめちゃくちゃになるに決まっている。願望としては低レベルだが、人間性が試される展開だ。
実人生で救えなかった子供に会うために、多元世界の自分とものすごく理不尽な闘いをするおばさん魔法使いの話でした。
しかしすでに中年のおっさんである私はすごく楽しめた。
別の次元のお母さんが、宇宙ゾンビと闘いながら、自分のお母さんを乗っ取りにくるという、子供らの立場にたてば、かなりホラーな話。
子供たちにしても、ほんとは、別次元であれば、性格や顔もちがっていたりもするのだろうけれど、信号機が赤で進めというくらいの差しかないこの現実に非常に似た世界(ほんとはまだまだいろいろある)。
狂気と名打ってあるので、細かなことを考えるべきものではないのだが、まさに狂気の複雑な世界である。