「WHEELER-DEALER」劇場版「オーバーロード」聖王国編 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
WHEELER-DEALER
アニメシリーズ4シーズンを爆走しての鑑賞。
TVシリーズは全体的にハマらず惰性で見てしまったところがありましたが、劇場版は視点がとっ散らかっていないのもあって全体的に楽しめました。
アインズ魔導国が聖王国に行って〜みたいな感じでいつも通りの計画通りなやつと知っている前提で見てもハラハラさせられる作りは良いなと改めて思いました。
聖王国で出会ったネイアがアインズの付き人になってからの2人の会話は師弟の様な感じがして観ていてほっこりもしましたし、ピンチな時にはちゃんと駆けつけてくれるアインズは頼もしかったですし、目をキラキラ輝かせてついてくるネイアはとてもキュートでした。
聖王国の聖騎士のレメディオスはかなりキャンキャン噛みつくタイプで観ているこちらを逆撫でしてくるキャラなんですが、アインズを真の黒幕だと言い当てたり、聖王女のための行動と見れば納得いくところも多く、血の気が多すぎるが故に空回りまくっているなんとも可哀想なキャラクターでした。
基本的にアインズがいつもの流れでゆったりと計画を進めていくので、アインズがスッと1人になってブツブツ言い出すところが謎に安心感がありました。
ネイアがアインズを尊敬を超えて崇拝し出して国民にも布教していく様子は洗脳に近いもの(意図的ではないとはいえ)が映像から伝わってきて中々に怖かったです。
追放されたレメディオスを即刻殺すのではなく、少しの間放置して完全にいらない子になってから殺すという、劇中傲慢さが目立ったキャラとはいえ見せずとも残酷な最後を予感させるセリフには鳥肌ものでした。
アインズが自分の趣味が気にされているかをシズに問いながら終わるラストはほっこりしていて温度差が激しかったです。
劇場版という事で描写の制限も解かれたのでPG-12指定になってしっかりと首チョンパや流血もバンバン出てきます。
聖王女を握り潰すのか引きちぎるのかと思っていたシーンで思いっきり地面に叩きつけて顔をグチャグチャにするシーンはグロにある程度耐性のある自分でも不意を突かれてウッときました。
ただグロさは結構ありつつも戦闘シーンがそこまで多くなかったのはちょっと残念でした。
基本的にはどデカい魔法がメインで爆発してはい次の流れが多く、シズとネイアの戦闘シーンは良かったんですがそれだけでは物足りなかったです。
原作のこのエピソードの完成度が高いのか、それともこのくらいの尺で1エピソードをやるのがいいのか、自分との相性がますます分からなくなりましたが、今作はとても楽しめる作品でしたし、まだまだ続きそうなストーリーなのでアニメ5期やOVAや新たな劇場版なんかも期待してしまいますし、これを機に原作にも触れてみようと思いました。
前後編で観てみたかったかも。
鑑賞日 9/23
鑑賞時間 12:00〜14:25
座席 F-19