「大満足でした!!」劇場版「オーバーロード」聖王国編 あきさんの映画レビュー(感想・評価)
大満足でした!!
私はWeb版・書籍・アニメを読んで観ているファンです。
レビューを読んで悔しくなったので書かせていただきます。
まず、聖王国編は、アインズ様の戦闘がメインではありません。なら丁寧に描くとしたら何処なのか。【シズとネイア】です。
確かにネイアの成長過程は少し薄く感じました。けれど、映画のテンポとしてはとても良かったと思いますし、シズと話している時に号泣したネイアがアインズ様と再会してさらに号泣にならないわけがないですし、声優さんの演技も本当に素晴らしかったから全然不満なんてありません。
この映画の視点がネイア視点だったことも考えれば、アインズ様の戦闘シーンが薄味なのは仕方ないというか【当たり前】なんですよ。だってこの聖王国編は全部アインズ様や守護者たち側からしたら【ただの茶番】なんです。人間側から見たら「なんか凄く派手だけどなんだか分からないうちに終わってた」っていうのが聖王国編のアインズ様の戦闘なんです。
王国編の時も茶番なんですけど、守護者側に戦闘を挑めるキャラが聖王国編より多かったですし、デミウルゴスとアインズ様の戦闘シーンはアレはアレで力試しみたいな面もあったので丁寧に描かれてましたが、憤怒の魔将程度じゃあアインズ様の凄さは描いても伝わらないです。帝国の闘技場のように物理で闘うという面がなければそもそも無理。魔法で守護者以外がアインズ様と戦闘らしい戦闘なんてできるわけも無い。だからアインズ様がなるべく派手に「ギリギリのところで頑張って闘ってますよー」感を出しているあのシーンは完全に茶番なんで、映画館で笑いそうになって大変でした。笑う戦闘シーンなんですよ、聖王国編のアインズ様の戦闘は。
私的にアインズ様の戦闘シーンで呪文が飛び交ったり、アインズ様と憤怒の魔将がやりとりしてる所を見せられる方が余計に感じられるし、茶番感が強くなりすぎて萎えてしまったと思います。小説だとめちゃくちゃ面白いんですけどね。
だからこそ、シズとネイアの作戦・共闘シーンがきちんと描かれていたのが凄く良かったし、もう悶えるほど可愛かった。本当に聖王国編はこれが全てなんです。だってこの部分はシズが初めて人間のお気に入りを作る所なんで、茶番なんかじゃないんです。最後の最後だけ茶番ありますけど、それまではシズも初めての単独任務で少しの緊張感があるし、しかもネイア気に入っちゃったから適当に扱えなくなったし、ネイアはそもそも茶番だと知らないし。
また、聖王国編を映画にしたのは、残酷な描写もそうですが、残酷な描写そのものにも問題があり、テレビアニメでは放送出来なかったのだと思います。
人を女性を武器にするだとか、子供を○すだとか。それを正当化してるアインズ様側だったり。大人が子供に石を投げるだとか。その行為自体にそもそも問題があって、観る人を選ぶからだと思います。
中世の戦争や神話を描くならあれくらいは普通なんですけど、ファンタジーアニメですから、アニメとリアルを混同してしまう方や子供もいらっしゃいますので仕方がない。
でも欲をいうならば、やはり、上下編、またはテレビアニメ12話くらいでやって欲しかったと思います。カットや合体が本当に多かったですから。だからといってそれで質が落ちたり、人武器シーンや子供盾シーンが無くなる方が嫌だったので、本当に大満足です。