「見事の一言に尽きます」キャッシュトラック 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
見事の一言に尽きます
ガイ・リッチーとジェイソン・ステイサムの16年ぶりのタッグ作品。
この組み合わせだけでも心踊るってものです。
いつものガイリッチーとテイストが違い、気の利いたユーモアを省いた太いハードボイルドな作り。
音楽もUKロックな音は一切なく、腹に響くひたすら重いBGM。
これがいつ死人が出てもおかしく無い感じで、観ていて緊張感がありました。
何より主人公の心情をそのままに伝えていました。
それは彼の着信音にも。
それと最近だと「ファイナルプラン」でも見かけたジェフリー・ドノヴァンが良い感じでした。
でも彼をみるとどうしても「バーン・ノーティス」を思い出してしまいますね。私だけでしょうか。
作品はクライムサスペンスで、前後に散らせた構成が実にうまく、段々と見えてくる全貌が実に心地良かったです。
終盤からは畳み掛けるような圧倒的な流れで、ラストの着地まで完璧な作りだったと思います。
あれだけずっと、誰も救われない重い流れなのに、何故か爽快な香りを一つ置いていくのも良い。
見事の一言に尽きます、とても楽しませてもらいました。
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