「黒ガイ・リッチー炸裂」キャッシュトラック bionさんの映画レビュー(感想・評価)
黒ガイ・リッチー炸裂
いつもの軽快でスタイリッシュなガイ・リッチーじゃない。ノワール感たっぷりで、重厚でメランコリックな音楽がバックに流れる。死への恐怖、生き延びることへの執着がリアルに描かれていて、ズシッとくる物語になっている。
とはいっても、時系列を巧みに操って全体像が徐々に鮮明になっていく展開は、いつものガイ・リッチー節。
現金輸送を専門とする会社に就職した「H」は、イギリスの同業他社での経歴はあるが、射撃の腕も人並みで、イギリス野郎としてなめられていた。ところが、現金輸送車を襲ってきた強盗を眉一つ動かさず、返り討ちにしてしまった。そりゃジェイソン・ステイサムだもの、只者のわけはございません。
ここから、「H」の目的や過去が明かされていき、敵方の姿も見えてくる。戦闘も男も肉食系の女性ガードマンなど、印象に残る脇役がたくさん登場するのもいつもの調子。中でもアンディ・ガルシアは存在感あったね。
ダークなガイ・リッチーもなかなかよい。
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