サイコ・ゴアマンのレビュー・感想・評価
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こんなに邪悪な少女を見たのは初めてかもなピカレスクコメディ
ゴミ扱いされながらも、レンタルビデオ店で地道に回転し続ける80年代B級C級ホラーの空気を詰め込んだような、バカバカしくも可愛いゴアSFホラーコメディ。すべてが確信犯的で、ツッコむことすらナンセンスなほどバカバカしい。基本的にはどこかで観たようなノリを再現しているのだが、主人公の少女の造形はこわいくらい突出していて、結果、懐かしいけど観たことない気がするヘンな魅力が生まれている。
もう少し説明すると、とにかく主人公の少女が邪悪。完全にイタズラのレベルを超えているし、家族や兄貴や邪神サイコ・ゴアマンに対してもパワハラし放題。倫理的にも礼儀作法としても絶対に間違っているのに、いや、間違っているからこその爽快さがある。みごとなピカレスク映画。この主演の子役を連れてきた時点で、凡百のパロディを凌駕することは決まっていたのだと思う。
掛け合わせの妙を超えた化学反応
なんだこりゃ!と久々に声を上げて笑ってしまった。地獄の使者のごとき異星人が残虐の限りを尽くす、かと思いきや、ワンパクな子供達との出会いによって立場が逆転。すっかり主導権を握られ、ブツブツ文句を言いながら彼らに付き従うことになる。しまいには「サイコ・ゴアマン、略してPG」という名までつけられ・・・。目を見張るのはなんと言っても造形美術だ。CG全盛のこの時代に徹底して着ぐるみ造形にこだわり、特殊メイクで表現されるゴアな血みどろぶりにも深い愛がいっぱい。その上、PGだけだとグロいスプラッター物に特化しそうなところを、子供たちを絡ませることでPGが恐ろしければ恐ろしいほどフリとなって、丁寧かつ粋のいいコメディの形が生まれていく。対極にあるものの掛け合わせはある種の定番セオリーとは言え、両者の相性の良さには眼からうろこだ。80年代テイストも懐かしく、この時代を知る世代にはたまらないものがあるのでは。
残虐宇宙人なのに8歳少女の言いなりになるサイコ・ゴアマン、その関係性が楽しい
手作り感はあるがチープじゃない。特撮愛あふれる快作にして珍作だ。
8歳の少女ミミと10歳の兄ルークが庭を深く掘っていて、怪しげな埋蔵物を発見。適当に操作したらあっさり封印が解かれ、残虐宇宙人がよみがえる。しかしミミが赤く光る宝石を手にしたことで、2人が勝手に「サイコ・ゴアマン」(Psycho Goreman、略してPG)と名付けた彼は、ミミの言いなりになってしまうのだ!
ミミは子供なので別に世界征服をたくらむでもなく、しょうもないレベルのいたずらをPGに実行させては喜んでいる。他愛なくて馬鹿馬鹿しいけれど、それがいい。
監督のスティーブン・コスタンスキはまだ少年っぽさの残る風貌で、カナダの過激映像作家5人組「アストロン6」の1人。特殊メイクアーティストとしても活躍し、「スーサイド・スクワッド」「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」などメジャーな作品にも参加したとか。本作は低予算の部類に入るが、ビッグバジェットの企画を任されたらどんな映画を作るのだろうか、と将来が楽しみな作り手だ。
ブラックジョークとメタを詰め込んだB級映画
B級な割にはCGと着ぐるみ頑張ってる
日本の特撮をベースとしてネタが多いので特撮好きならより楽しめる
ジョークがブラックすぎてシュールになっている面もあるのでシュールギャグも楽しめる
途中間延びした場面もあったがギャグの間の取り方が絶妙なのでニヤニヤできた
あっ、なんか懐かしい(遠い目)
僕が学生の頃はまだレンタルビデオ屋さんが全盛期で、B級スプラッターを漁っては友達の家で鑑賞したものでした。
この映画を観てウルッてきたのは、他でもないその時代に見た「悪魔の毒々モンスター」のメルビンを思い出したから。
「ゾンビーバー」でもそうでしたが、今あえて着ぐるみにこだわって作ってくれてる映画って、ほっこりさせられるものがありますよね。
観てよかったです^ ^
発明は女の子
素晴らしい馬鹿さ加減だった。
マーベルかDCは早めに大金を払って
この監督に作品を任せて欲しい。
クオリティは日曜の朝にやってる
仮面ライダーや戦隊モノくらいだと思うから
日本で生まれてもおかしくない作品。
一番の発明はサイコゴアマンではなくて
パンチが効き過ぎてる女の子だと思う。
ぶっ飛んでいて愛らしい素晴らしいキャラだと思う。
最後は家族の再生に落ち着いてまとまりも良かった。
こんな面白い映画があったのか!
テーマだのストーリー性だのどうでもいい、映画は面白ければいいのだ!とにかくミミが最高だよ。天才子役ってこういうことだよ。ダコタ・ファニング、ハーレー・ジョエル・オスメント君自らの子供時代を恥じてほしい。脳みそのアラスターが可愛く見えてくるのも不思議。理屈なんかはなくていいの、面白いからいいの!
面白いのは初めだけ
時間が経っていくにつれてつまらなくなり最終的にはどうしようもないカスになって終わる。どうしてこんなくだらないものが映画化されたのか理解できない。 いや・・こういうくだらないものがウケると判断したフィルムメーカーのビジネス力に脱帽。
子供の頃見た夢のひととき
徹頭徹尾昭和の特撮と日本の古き良きSFファンタジー臭たっぷりの快作。
SF造形がめちゃくちゃ凝っててすごい。手作り万歳!ちょっとファイブスター物語チック。
ゴアなのに、ゴアシーン少なめ。
宇宙人たちなのに血は赤いのが可愛い。
なんだかPGが一番まともで気高い感じがしたなあ。騎士っぽい。
そしてPGのお食事シーン好き。もっとスロー回しで見たかったなあ。
1度目はもぐもぐシーンしっかり、2回目はあっさり編集してたのもテンポは良かった。
次回作も期待。
鑑賞動機:極一部の評判10割
ちょっとだけ、『うしおととら』を連想した。
ミミのぶっ飛んだキャラクター設定と、それをやれる子を見つけてきた製作陣の勝利。
クレイジーボールとか怪人の造形とか名前覚えてもらえないとか怠け者父ちゃんとか会議とか、もういちいちおかしい。チープさやどこか懐かしさを覚えることも含め、絶妙なバランスで組み上げられているような気がするが、多分気のせい。
毒にも薬にもならない懐かしさ
Amazonレンタルで鑑賞。
アイデア一発で特にテーマもなく、毒にも薬にもならない作風はさすがカナダの映像集団「アストロン6」作品という感じ。
昔、レンタルビデオ店の賑やかし的に置かれていた「ピンクフラミンゴ」や「悪魔の毒毒モンスター」的なゲテモノZ映画的なルックで、特殊メイクや特撮、着ぐるみで作られたキッチュな映像ながら、「マンボーグ」などの過去作品と比べると映像もストーリーも明らかにまとまっていた。
ひょんなことから復活した宇宙を滅ぼすほどの力を持つ恐ろしい悪魔超人が、8歳の女の子に絶対服従するハメになる展開は一昔前のマンガやアニメみたいだけど、その女の子が心底邪悪で可愛げのないクソガキっていうのは捻りが効いてるのは面白かった。
怪人よりもミミがサイコパス
80年代の特撮大好きっ子、厨二病監督が作った、愛すべきおバカムービー。ある日、庭先で残虐宇宙人を掘り当て、蘇らせてしまった兄妹。さぁ大変と思いきや…。破天荒な少女ミミに操られるサイコ・ゴアマンがなんかかわいい。宇宙の運命はイカれた少女ミミの手に委ねられることに…。
正統派なストーリー
たくさん、好きなものを詰め込んで
愛情たっぷりに作品を作ることは
素晴らしい事で、その高い熱量で
引っ張ってもらえるエンタメ性もある。
素晴らしい映画だった。
ジャンルに対する愛がたくさん詰まった
愛される映画であって欲しい。
ただ、いまこの表現を敢えてします。
ここは外して笑い取ります。
の型が、逆にどストレート過ぎて
興を削いでいる部分もあると感じた。
ただ、それはこの監督の作品のバックストーリーなどを
私が知らないだけなのかも知れないし
この映画を日本人監督で23才の人が自主制作で作った
と、なれば その背景を勝手に想像し絶賛に値するだろう。
この手の趣味全開の映画を見るには
少し僕には教養が足りないと感じた。
面白い映画でした。
カナダはやっぱコメディとグロの国か?
メタルバンドのGWARのオーデラス・ウランガスこと故デイブ・ブロッキーはカナダ人。GWARテイストに近いものがあった。あとデヴィッド・クローネンバーグ。実は彼も『100本足』というコメディを撮ろうとしていたことがあった。おそらくホラーコメディである。
そういえばジム・キャリーはカナダ人。グロ系の顔変げは彼のお箱。
グロつまりゴア、そしてコメディが見事に融合した文化がカナダには根付いている。
そんな気持ちにさせられて、そっちが好きな自分にとってはカナダは素晴らしい国に思えてしまう一作でした。
【残虐宇宙怪人、勝ち気な少女に大切なモノを奪われ、名前も勝手につけられ、良いように扱き使われるの巻】
ー 極彩色のフライヤーから、怪しい雰囲気が漂って来る。
そこに記されていた言葉は
”残虐宇宙人襲来!地球の未来は少女の手に託された”である。
確かに、その通りのストーリーなのだが、そこかしこに不可思議な可笑しみがある作品なのである。ー
・勝ち気で元気で、かなりドSな少女ミミは、頼りない兄ルークと、夫婦仲はやや微妙な両親との4人暮らし。
そして、いつもの通り、ルークと庭で”クレイジーボールゲーム”をして遊んでいる。
ー この”クレイジーボール”のルールが公式サイトに載っている。おバカである。ー
・で、あっさり負けたルークはミミの言いつけ通りに穴埋めになるための穴を掘るが・・。
そこで、見つけたモノ。
ー グハハ、と表れた残虐な宇宙怪人が、ミミに宝石を奪われたために、彼女の言いなりに・・。
”そんなの、力好きで奪っちゃえば良いじゃん!”とか言わない。ー
・ミミに勝手に、サイコ・ゴアマン(略して、PG・・)と名付けられた宇宙人はミミの友人を、べとべとした怪物に変身させるし、宇宙のどこかでは、PGを斃すためにテンプル騎士団(いい加減な、ネーミングだなあ‥。)は、パンドラを地球に送りこむ。
ー ”宇宙戦隊何とかレンジャー”みたいな、被り物感が凄い宇宙人の数々。
そして、何時まで経ってもPGに名前を覚えてもらえないルークやお母さんまで、被り物宇宙人になってしまって・・。ー
<滅多に観られない珍品である。そして、途中あまりのおバカさにクスクス笑いながら、観賞してしまった作品。>
<2021年11月14日 刈谷日劇にて鑑賞>
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