「【”私を、又、殺すの・・”フレンチスラッシャーホラーでありながら、哀しき女の我が亡き子を愛する迷妄する姿を描いたゴシックホラーでもある。オッカナイケレド、見応え十二分にある作品でもある。】」屋敷女 ノーカット完全版 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”私を、又、殺すの・・”フレンチスラッシャーホラーでありながら、哀しき女の我が亡き子を愛する迷妄する姿を描いたゴシックホラーでもある。オッカナイケレド、見応え十二分にある作品でもある。】
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ー 御存じの通り、今作は2007年に公開され、余りに過激な描写により大幅な修正とカットを経て公開された作品。
今作は、映倫規定の緩和により、2021年夏に再度劇場公開された作品である。
だが、ホラー映画チキンの私は、当時のフライヤーを観て”劇場で見るのは無理・・”と劇場鑑賞を見送った作品である。
◆感想
・クリスマス・イブの夜、妊婦サラ(アリソン・パラディ:バネッサ・パラディの妹さん)を訪れた謎の喪服を着た女(ベアトリス・ダル:最近では、ギャスパー・ノエの「CLIMAX」で存在感をアピールしています。)の不穏すぎる行動に戦慄する。
・就寝中の妊婦サラの腹をナイフじゃなくって、鋏で切ろうとするシーン。
ー ウワワワ・・。-
・更に踏み込んだ警官達を返り討ちにする女。
・そして、バスルームに閉じこめたサラが脱出しようとする掌に突き立てた鋏・・。
- ウワワワ・・。今作は、ナイフではなく、鋏が怖いのである。小さな鋏ではなく、裁ち鋏の禍々しさ・・。-
■冒頭から、劇中頻繁に登場する母体の中の赤子の姿。これが今作のモチーフを暗喩している。
・冒頭の妊婦サラが助手席に乗った車の交通事故。夫は亡き人に。だが、相手の車はフォーカスされない・・。
<今作は、スラッシャーホラー映画に属するのであろうが、ベアトリス・ダル扮する女の行動には、理由がある。
何より、ラストのサラに顔を焼かれつつ、サラの腹の中から強引に取り出した子を愛おし気に揺り椅子に座ってあやす”女”の姿は、忘れ難い。
究極の歪んだ母性愛を描いた作品でもある。>
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