「父が作り出した味を追って」花椒(ホアジャオ)の味 さとうきびさんの映画レビュー(感想・評価)
父が作り出した味を追って
飲食店を営んでいた父が急死。
疎遠になっていた娘が父の葬儀を営み、店の後始末をする過程で
父の想いを発見し、今更取り返しのつかないこととこれから変わってゆけることを丁寧に描いた作品です。
物語の進行につれて父の複雑な半生が明らかになり、腹違いの姉妹の存在が判明します。
婚約者との関係に悩む長女、母親と折り合いの悪い次女、祖母への愛情が行き違いとなっている三女。
三姉妹が出会うことにより父の歩みとそれぞれの悩みを知るうちに、各々が自分の進む方向を見出してゆきます。
父が残した店の味を追いながら、人が逝ったあとに残せるものを描き出そうとした作品だと思います。
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