「【”悪人正機””隔絶した宇宙船の中、世間を知らない僕らは秩序を乱した結果、人間の根源的な悪性、支配欲の醜さを経験、理解し、克服し、新たな土地を目指した・・。”今の人類に明日はあるのかな・・。】」ヴォイジャー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”悪人正機””隔絶した宇宙船の中、世間を知らない僕らは秩序を乱した結果、人間の根源的な悪性、支配欲の醜さを経験、理解し、克服し、新たな土地を目指した・・。”今の人類に明日はあるのかな・・。】
ー ”何で、コールド・スリープ状態にして、新たな土地を目指さなかったの?”
”それはね、「パッセンジャー」と同じ設定になってしまうからだよ・・”
等と、脳内の片隅で考えつつ、リリー=ローズ・デップを愛でるために鑑賞。ー
◆感想
・”ブルー”と呼ばれる欲望抑止剤を飲むことを拒否し、リーダーに選ばれたクリストファー(タイ・シェリダン)に敵意を剥き出しにするザックを演じたフィン・ホワイトヘッドの口を歪めた悪性を前面に出した表情と破壊行為が、「時計仕掛けのオレンジ」のアレックスの行為と重なって見えてしまった。
- フィン・ホワイトヘッドは、「ダンケルク」でCNに抜擢され、最近では「ゴヤの名画と優しい泥棒」での優しい表情の息子を好演していたが、こんな役もこなすんだねえ。-
・全編、宇宙船内と一部宇宙でのシーンなので、変化に乏しい感はあり、又、キャストもコリン・ファレルは別格として、若手俳優多数であったので、演技に関してはやや粗い面があったかもしれない。
・だが、今作が前面に出して描いた無垢なる子供たちが成長し、人間の悪性、支配欲が台頭してきた時に、どの様な状況が訪れるのか・・、という点にフォーカスして作品作りをした点は成功していると思う。
・彼らの監視役であり、世話役だったリチャード(コリン・ファレル)を、”エイリアンの仕業”であるとして、船外作業をしている時に感電死させたザックの悪辣な表情は忘れ難い。
人間の悪性が前面に出ているからである。
ー 宇宙船に乗り込んだ子供たち30名は、全員が体外受精で生を受け、純粋培養で育ってきたのであるから、”ブルー”と呼ばれる欲望抑止剤は隔絶した宇宙船内で育った彼らには、必要だったのである。でないと、”衆生は、善悪の判断も出来ない根源的悪人”になってしまうという、ペシミスティックな考え方が今作の根底にはある。ー
<それにしても、精子、卵子によってあれだけ違う人間が出来る不思議さ。善性が勝った人間に育ったのは、クリストファーやセラ(リリー=ローズ・デップ)達少数で、多くの若者は悪性に染まったザックの側に就くシーンは、少し気が重くなったなあ。
故に、彼らがザックが宇宙空間に放逐された後、再び秩序を取り戻し、白髪になった彼らが新しき星を宇宙船の窓から眺めるシーンは感慨深いモノがあった作品である。>
こんばんは~。
グランツーリスモに共感&コメントありがとうございます。
100キロオーバーとは…事故にならずに良かったです。
今日はとても素晴らしい映画を観れて幸せです。
ヤン君がとても良くて
ヴォイジャーも又、観ました。
ラストの場面は考えさせられます