「日本をしっかり描こうとしてくれたコトに感謝。」MINAMATA ミナマタ キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)
日本をしっかり描こうとしてくれたコトに感謝。
今、水俣で生活されている方々にとっては、こういう作品が話題になることで、いつまでも「水俣=公害の街」のイメージを払拭できないというご苦労があるだろうことは同情を禁じ得ない。
社会批判映画にありがちな「まだまだ戦いは終わらない」みたいなテロップのラストではなく、新しい一歩を踏み出した今の水俣を示すシーンがあってもいいはずだが、その辺りは我々が日本人だから特に強く感じるのかも知れない。
映画作品としてのデキは、もうひと息欲しかったかな。
俳優達も演技者としてすごく上手なのは分かるが、どの登場人物も印象的だけど、物語の中ではなんとなくボンヤリしている感じ。
ただ、ハリウッドが、比較的しっかりと日本人や日本の生活を描こうとしている感じは強く伝わってくる。
どうしてもジョニー・デップが庵野監督に見えてしまい、「また何か変なことをするのでは…」と思いながら観てしまったのは純粋にノイズだった。あくまで個人的な印象だけど。
【愚痴】
作品に直接関係ないけど、あの映画評論家は作品を紹介する中で、なんで物語の大事な部分をあんなに明かすんだろうか。(とある番組)
あの写真の具体的な話とか社長の話とか、これから観る人にはホントに不要な(というか、作品を堪能する意味で入れるべきではない)先入観だった。
マジでいい加減にしてほしい。