「政治家だって人間です、異色で大胆な政治コメディ」決戦は日曜日 たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
政治家だって人間です、異色で大胆な政治コメディ
先に言っておくと、かなり変な映画です(笑)。ここまでシュールな作品も珍しい。だけど面白い。もう馬力が強いから気になる所も皆どうでも良くなる。そんな作品。笑
政治って堅苦しくて厄介なイメージあるよね!?みたいな着眼点。そこから内部の習わし等が絡んだりすることで混ざり合う、近年でも珍しい異色の政治コメディ。
言いたいことは色々あるけど、まずは政治ってハードルは高くないのだと言わせる様な雰囲気。それがめちゃくちゃ強烈。笑っていいのか悪いのか、風刺なのか皮肉なのか…そんな感じでひたすら進み、嵐のように感情を荒らしていく。意外と余韻も悪くなくて、不思議な気分。たぶん疲れた時にまた観たくなる。
宮沢りえと窪田正孝のキャスティングはある意味天才かと。宮沢りえの暴走機関車みたいな2世感と窪田正孝の小手先だけでやりくりするタイプがクセになる。何より異端なのが、過去などを深ぼりしないということ。普通は言動など気になるが、もはやどうでもいい。どうにでもなってしまいそう…なんて思う。確かに間違ってないし、裏で支える人たちの汗が滲んでくる。それをあまりにもサラッとするから強い。やはり凄い…。
ある意味、『新聞記者』以来の衝動。全く別のベクトルで政治を描き切る大胆ぶりに、初笑してほしい。最後、テレビに映っていたニュースもジワジワくる。ぜひ、来年はこちらの作品で初笑いして、次の選挙では進んで投票してほしい。
コメントする