「好きなタイプの映画でした。凶悪事件を解決しようとする刑事の執念は、やがて!」リトル・シングス 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
好きなタイプの映画でした。凶悪事件を解決しようとする刑事の執念は、やがて!
面白かったです。
好きなタイプの謎解き・・で、最初から最後まで引き込まれた。
評価の低さはなぜだったのか?
暗い?
ラストにカタルシスがない?
まぁ、それは事実だけれど、狂気の保安官助手・デューク(デンゼル・ワシントン)
圧倒的存在感でした。
2021年(アメリカ)監督:脚本:製作:ジョン・リー・ハンコック。
ハンコックは脚本を書いてから10年以上を経て漸く作品化出来た。
凶悪事件に担当捜査官は、往々にして事件にのめり込んで行く。
1990年のロサンゼルス。
連続女子猟奇惨殺事件が4件立て続けに起こる。
犯人は若い女性を刺殺して埋めたり放置したりする。
若手の凄腕刑事・ジミー(ラミ・マレック)は、カリフォルニアの田舎の保安官助手ディーコン
(デンゼル•ワシントン)と署で遭遇する。
ディーコンがかつて“伝説の男”と呼ばれた検挙率を誇る刑事だった。
古巣で手荒い歓迎を受けたディーコンもまた、この事件にのめり込んで行く。
使い古された手法。
「64」の佐藤浩市や、「砂の器」の丹波哲郎など事件捜査にのめり込む刑事は多い。
ミステリーではないが、
「バートンフィンク」のジョン・タトゥーロー。
「シャイニング」のジャック・ニコルソンなどは、
狂気の中で現実との境界を超えて行く。
名優デンゼル・ワシントンの狂気が若手凄腕刑事ラミ・マリックをもまた狂気へと
誘って行く。
そして容疑者の男・ジャレッド・レトの怪演。
この男、自らを犯罪マニアと呼び、デンゼルとラミを翻弄して行く。
ラスト近くで、やや展開が読めてくる。
このラストでもう一回どんでん返しが来ると、完璧だったんだが・・・。
私的にはもやもやは残るが、満足の一本だった。
犯罪者の心の闇は、刑事をも呑み込む。
「リトルシングス」=些細なこと
些細なこととして、落とし前を着けよう・・・そういった映画。