劇場公開日 2021年10月29日

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「不自然におしゃれ」そして、バトンは渡された 津次郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0不自然におしゃれ

2022年11月27日
PCから投稿

趣向を凝らした話でお涙頂戴ではなかったが、展開上涙だらけになるので泣けたという好意的レビューも、お涙頂戴だという批判的レビューも少なくなかった。

原作は未読だが、原作者の瀬尾まいこのウィキペディアに──
『家族の物語が多いが、愛情を注ぐのに血縁は関係は無いと思い、家族に限定しない人と人が関わることに関心があり、それを書く。』
──とあり、そのとおりの話だった。

戸田菜穂と安藤裕子以外すきではなかったが全員じょうずだった。

導入は稚拙でかなり抵抗があったが、次第に整合してくる。
言い方を変えると、後出しジャンケンでズルい展開だった。むろんズルさの頂点にあるのが梨花(石原さとみ)の死である。死はかのじょの奔放をカモフラージュし、物語全体を均してしまった。

──が、それがお涙頂戴になっていたとは思わない。これの死と湯を沸かすほどの熱い愛の死はぜんぜん違う。泣かしたいだけの死とコンポジション上の死はぜんぜん違う。

ただ森宮優子(永野芽郁)の服装には違和感があった。キメすぎで、どのシーンでもnon-no/JJ/MORE/CanCamという感じ。がんらい世やつれがまるで出ない人でもあるが、なんでこういうテーマの映画内でコーデしてるん?という感じが拭えなかった。

久しぶりに安藤裕子を見た。余談だがわたしは安藤裕子のそれからという曲がとてもすきだ。

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津次郎