「改造されても人間だった」シン・仮面ライダー Sumichiyoさんの映画レビュー(感想・評価)
改造されても人間だった
71年のテレビ版を見てない上でのコメントです。
全体的にストーリー性や個々にスポットを当てた内容で、「ライダーの活躍」というより「オーグメント達の行く末」でした。それほど、個々が個性的に描かれていました。
敵オーグはショッカーであることに喜びを感じ、その理想を自らのエゴで実現しようとする姿がどこか欲深い人間のようでした。一方、ライダーは序盤の戦い方が残忍でいかにも改造人間らしかったが、ルリ子と接するうちに戦う意義を見出す。ただ、やはり戦闘シーンに粗があった気がします。そして、ルリ子は終始意思が固く、カッコよかったです。
主要キャストは若手を多く起用し、脇をシンシリーズに馴染み深い演者達が固めていて、若者から年配まで幅広く配慮した感じがしました。目新しさもあり、安心感もありました。
今作も淡々と進む重い作品でした。2時間の枠では少し説明不足でしたが、改めて仮面ライダーという作品の深さを知りました。それが庵野監督風にアレンジされており、個々の性格や生き様を楽しめました。どちらかというと、原作に近いと思いました。オーグメント達の散り様も懐かしい感じがしました。
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