サムジンカンパニー1995のレビュー・感想・評価
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一夜漬け逆襲劇。
個人的にはパク・ヘスが見れて満足なんだけど。最近の韓国映画としては、相当面白い部類に入る「お仕事エンターテイメント」だったと思うんですが、イケメンが主役じゃないと、こんなにも人が入らないのかと。何故にガラガラ?ウソでしょ?これ、結構オモロい!
企業の悪事隠蔽を告発する流れからの、企業乗っ取り阻止のストーリーは、部分部分は既視感はあるけれど、尺を気にせず楽しめたのは、女子三人の行動に強く共感してしまうからでしょうか。
「ご都合主義」と「世の中そんなに甘く無い」のシビアリティを混ぜこぜにした、韓国お得意の脚本なんでリアリティは二の次です。場面場面のカッコ良さが全て。
女子三人が活躍しているラストが清々しくて良かったけど、何にしても。もっと人、入っても良いと思います。他の韓国映画と比較してもw
ある意味斬新な映画
ジェンダー問題を扱ったストーリーかと思ってたらどんどん社会問題の方にシフトしていき、犯人は誰なのかというミステリー要素もあり、最後は勧善懲悪的に終わり、観ていて飽きずスカッとしました。
社会問題やジェンダーを扱っているけどコメディ要素もあり娯楽映画でもあり、ジェンダーや社会問題を扱う映画の進化系をみた気がします。
あとどうでもいいですが、酔った常務がバーで口に含んだ酒をグラスに戻すシーンがありますが、ああいうところがコメディに行きすぎず、リアルで映画が引き締まると思いました。
韓国映画の進化が止まらない
通勤のシーンで歩いてる女の人の服を観て「肩パット入ってる!」と思ったのね。その頃の時代なんだあって思った。
日本もバブルの頃はみんな肩パットが入ってた。1995年だと日本は、肩パットやめてたかな。
冒頭からシーンが面白いんだよね。コーヒーを作るシーンとか、企業内英会話学校のシーンとか。
各シーンの面白さと、そのそれぞれのシーンのつなぎのうまさで、コミカルに話を進めてくの。
韓国映画は、レベルの高いシナリオで、唸るような展開になってくんだけど、この作品は演出に目がいくの。こういうちょっと凝った映画も、もう韓国はうまいんだと思って、すごいと思ったよ。
基本線は「フェノールの調査書を改ざんしたのは誰だ?」を暴くことで進んでいって、そこから会社の危機をどう救うか? になるんだよね。ここの二転、三転はうまかった。それだけでも面白い。
最後の社長室のシーンで、会長を味方に引き入れて、社長を倒しにいくときに、制服姿の女性社員がズラッと勢揃いしてんの面白かった。普通は、ないよね。でも演出として、ここにみんないた方が面白い。
そして、社長が『この契約にNoと言える者は誰もいない』に女性社員が声を揃えて『No!』がいいね。この映画のテーマがクライマックスで出てくる。続けて英語で『一寸の虫にも五分の魂』の唱和。
脚本はやっぱりレベルが高くて、ボラムのお父さんのお葬式エピソードを入れるタイミングとか、ユナと専務の噂は専務がセクハラしてたんだと分からせるとか、さりげなくやってうまい。
状況説明のためだけに登場したのかっていうキムさんが、重要な役どころで戻ってくるのもうまい。
コミカルなシーンを楽しく観ていて、謎解き展開にハラハラして、そして女性社員が一致団結して勝利をつかみにいくカタルシス。
観て損ない。傑作で快作だよ。
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