劇場公開日 2024年3月1日

「there were four little Rabbits,and their names were-Flopsy,Mopsy,Cotton-tail and Peter」コットンテール あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0there were four little Rabbits,and their names were-Flopsy,Mopsy,Cotton-tail and Peter

2024年5月29日
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鑑賞方法:映画館

ビアトリクス・ポターの「The tale of PETER RABBIT」の冒頭の一節である。(この映画にも出てくる)コットンテールはここから。
ポターは世界中で知られた作家であるが特に日本に熱狂的なファンがいて屋敷があったウィンダミア湖は聖地巡礼の場所になっているそうだ。彼女は亡くなった後、遺言で湖水地方の何処かに散骨された(場所は非公開)木村多江演じる明子はポターのファンという設定で散骨もそこから連想したということなのだろう。
長く連れ添った夫婦というものは不思議なもので互いにかばい合い、自分たちの子供であっても間に入ってこられることを嫌がるようなところがある。オムツを外してしまった明子を兼三郎が風呂場で洗ってやるところ、たまたまやってきた息子のトシを憲三郎がなかなか部屋に入れない。私の亡くなった両親もあんなふうだった。
一方で、この映画では兼三郎を中心とした人と人の関係がなにか独特な感じがした。ベタベタはしていないし、かといっても乾ききってもいない。微妙な距離感があるというか。兼三郎からみた息子夫婦との関係については、トシとさつき、孫娘のエミまでがみんな美男美女であることがその印象を強めているような気がする。兼三郎が旅先で助けてもらう農園の親子との関係も不思議。ありえないほど親切にしてもらったのに別れ際はあんなにあっさりしてて良いの?と思った。こころなしかリリーさんもいつになく無頼な印象がない。
イギリス人の監督だからですかね。悪くはないけど。このあっさりした感じも。
最後に一つ。明子の両親は湖バックの写真にしか登場しないのだけどエンドロールでは母親役が真矢ミキとクレジットされていたように見えた。見間違いかしら。

あんちゃん