テーラー 人生の仕立て屋のレビュー・感想・評価
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サブタイトルが少し違う
特段人生も仕立ててないし、人生大逆転もしていない。
ただ彼は、誰かの笑顔の為にその人に似合うドレスやリクエストする服を仕立てまくっている。だから映画の途中で「仕立てている!同じだ!」と真剣な眼差しで、愛するお父さんに歯向い、「お葬式に着るスーツ」じゃなくて、必ず皆が笑顔で着るし、届けてあげられる移動式のウエディングドレス専門のテーラーになりました、という純粋で心優しい男の物語だと思いました。
その他、色々と深読みが出来るとても良い映画でした。
実は大人の恋愛映画
無口な紳士服の仕立て屋が、窮地に陥ってウエディングドレスのオーダーを受けだすと意外と評判を呼んでって話。
文学作品かよっ!っていうぐらい静かな作品。
そして始終不穏なメロディが掛かっている。
なぜかと言うと実は大人の恋愛映画なんだな。
アテネの街角を観れてよかったな。
ギリシャ、ドイツ、ベルギー合作ですか。予告編から、コメディかなと思って直接。
アテネの中心地で親子でテーラーを営んでいる息子(おっさん)が主人公。客足が遠のき経営のピンチになり、一念発起して、テーラーを屋台で始める。これがうまくいかず、客の要望に合わせてウェディングドレスを作る事にする。
流石に女性物は作ったことが無いので、裁縫の得意な隣の奥さんに手伝ってもらう。これがソコソコ評判が良くて、最後は移動ウェディングドレス屋さんになる。
ただそれだけの映画だった。笑えるところもなく、ハラハラドキドキもなし。
主人公は、悲壮感や熱意など、メンタルを表に出さないので、話しが淡々と進みます。途中、不倫で問題発生かと思ったらスルー。お店が無くなった時も冷静に受け止める。
テーラーのテクニック、センス、経営、愛情、人柄、全てがモヤモヤしっぱなしで共感ゼロ。隣の娘だけが救いでした。
無声映画のような静けさ
不要な会話を減らして、生活音と表情で進んでいる印象。
それが、観ている側の想像力をかきたて、より映像が鮮明になる感じ。
一方で、これは大人の恋の話でもあるんです。
なにも語らず、視線だけで感情の盛り上りを伝える。
なんとも、余韻の深い映画です。
チョキチョキと人生を繕う
予告が気になり映画館へ。
語り過ぎない演出と主人公に共感。
生きるってこういうことかも。
歴史ある店を守ることと
一生に一度の誰かの晴れ舞台に
笑顔を届けること、どちらに価値を置けるか。
稼ぎより人が喜ぶことを選択した主人公。
本作のラストは観る人によって
パッピーエンドにもなるしバッドエンドにもなる。
人生を終える瞬間良かったと思えるのは
きっと新しい選択。と個人的には思います。
ウェディングドレスは爆盛で。
主人公の男性が自閉症なのかなぁ?ギリいける感じ?と仕立てよりそっちが気になった。
で、結局、不倫の話しなの?
ヴィクトリアちゃんに癒される
ギリシャのアテネの老舗紳士服店の御曹司(独身)の話し。小さい頃からオーダーメイドの紳士服一筋。景気が悪くなり、借金して、銀行から立派な店を差押えされてしまう。リヤカーを自作して、行商に出るが、さっぱり。お客さんはほとんど女性で、娘が結婚するからウェディングドレスを作って欲しいというリクエストが多い。隣のタクシー運転手の奥さんが洋裁が得意でサポートしてくれる。1ユーロはだいたい125円。200ユーロでシルク生地の多いウェディングドレスを作ってあげる。材料費だけで赤字じゃん。そのかわり、美人の奥さんとねんごろになっちゃう。奥さんの娘のヴィクトリアちゃんとのやり取りに癒される映画。リヤカーをスズキのバイクで引っ張って、奥さんとピレウス港でデート。最期はシトロエンの素敵なボックスカーに変わっていたので、順調に売上を伸ばしたのでしょう。不器用だけど真面目にやってると応援してくれる人が出てくるかもよ。人生捨てたもんじゃないね。っていう映画。ヴィクトリアちゃんがキューピット。鈍いタクシーの運転手さんも友達みたいなもんでした。ヴィクトリアちゃんは夜勤のあるパパに不満をつのらせておりましたが、夜勤のおかげでしっぽりできた奥さんとニコル。南欧の大人のファンタジーですな。
コメディー映画みたいな前宣伝じゃなかった?
劇場での前宣伝でコメディーだと勘違いしての鑑賞。これは一体どのジャンルの映画なんだろう。サクセスストーリーの映画でもないし。で、あのエンディングはなんだ?宙ぶらりんで欲求不満が募るだけ。隣の奥さんのの話もほったらかしじゃないか。気の利いた小品を期待してた分、がっかり。救いは、映像が非常に綺麗だったことだなぁ。普段、カメラアングルなんか気にして映画を観たことがなかったけれど、のめりこめなかったので、接写やらが非常に綺麗だったのに気づいた。
人生の逆転劇
頑固に紳士服の仕立てに拘ってきた男が、店の閉鎖危機に一念発起してウェディングドレス製作に挑戦していく物語。
発達障害のオーラを漂わせ寡黙で神経質。見るからにうだつが上がらないニコスの奮闘ぶりが、実にコミカルで可愛らしい 笑
出会う人達がみんな良い人ばかりで、トントン拍子の逆転劇。観てる方も自然に頬が緩んできますよ 笑
終盤には、隣家の人妻とのちょっとしたロマンスとおチビちゃんの思わぬ裏切り(苦笑)なんて波乱もあるのでお楽しみに!
借金で苦しんでたはずなのに、次々と秘密兵器(カワサキのカッコ良いバイクやデカいバンまで!)を出してくるニコスって、実はお金持ちなんじゃないの?笑
仕立て屋のフェチズム。
親子二代に渡るテーラーを守るため、隣の奧さんに教わりながら屋台をひいてウェディングドレスを作る真面目な息子の話。
ぐちゃぐちゃにしようと思えば出来たけどグッとおさえて大人のコントロールの効いたほろ苦い話にまとめてあるが、真面目人間の主人公を描いたために、彼に感情移入出来なかった。彼のメンタルにもう少し踏み込んでも良かったかも、、、、ちょいと物足りなさも感じた。
キチンとした仕事と、生地への愛。
前半彼の実直さをケレン味たっぷりに描いているが、後半は伸びやかな主人公を包み込むような絵が多くなる。
話はぐいぐい展開してるのに、、、、、。
女性の監督で初長編、次回作が気になる。
とても清々しい作品
主人公ニコスの表情がいい。基本は無表情で大抵のことには驚かないが、時折見せる笑顔がとても幸せそうだ。仕立屋だから当然の如くスタイリストであり、自分で仕立てたスーツに身を包んだ姿は一部の隙もない。上着を脱いでチョッキの肩に黄色いメジャーを掛ければ、職人然とした佇まいに信頼感が漂う。いいスーツを仕立ててくれそうだ。
景気がいいときであれば、金持ちの男性たちがこぞってスーツを仕立てに来たのだろうが、ギリシア全土を覆う不景気の影は、高級スーツを真っ先に見捨てて、アテネの街は皆Tシャツだ。スーツを着るのは結婚式か葬式くらいである。ニコスの出番はない。
そう言えば東京の勤め人も、スーツ姿がだいぶ減ってきている印象だ。コロナ禍の人出の様子として毎日ニュースで映される渋谷駅前の交差点には、スーツ姿はちらほらである。新橋ならもう少しスーツがいるだろうが、戦後の高度成長期みたいに100%近いスーツの群れは、もはや東京では見かけることがない。東京で見かけないということは、日本のどこでも見かけないということだろう。
ニコスの仕立てるスーツは800ユーロと言っていたから、大体10万円程度である。仕立てのスーツが10万円なら、東京ではとてもリーズナブルだ。銀座で仕立てたら50万円ほどである。安くても30万円だ。アテネの物価が安いといっても東京の半分までは安くない。ギリシアの不景気の程度がわかるというものである。
なんとか仕立屋の仕事で客を増やそうと奮闘するニコスだが、どうにもその仏頂面が気になる。世界で一番セックスの回数が多いのがギリシア人だそうだから、隣人の色っぽい人妻オルガを見る目に、少しはエロさがあってもよさそうなものだが、清廉潔白のニコスは、若い女性のTバックにさえ目を背ける。
心が通わないところに愛はない。50歳まで独身を貫いているニコスには、そんな思春期のようなプラトニックな雰囲気がある。身の上話をした日のオルガとの交わりは、ニコスにとって久しぶりに訪れた至福のときだったに違いない。よかったね。
差押えを食らって店はもう使えないが、銀行を恨むのは筋違いだ。景気が悪くなれば銀行も背に腹は代えられないのだろう。こうなれば行商一本でいくしかない。50歳での旅立ち。別れは寂しいが、きっと出逢いもある。人にも出逢うだろうが、新しい生地にも出逢うだろう。仕立ての腕一本で生きてきた。どんな生地でも仕立てられる。これからも腕一本で生きていくのだ。明日は明日の風が吹く。とても清々しい作品だった。
雰囲気で観ればOKかな!
さすがに、テーラーが急にウエディングドレスを作れる訳はないが、そこがおもしろいということにして、観るしかないだろう。
テーラーのニコスは父親の店を継ぎ、店でお客を待つが、お客はまったく来ない。
そこで、屋台を作り、それを手で引いて、スーツの移動販売を始めるが、オーダーのスーツが屋台で売れるはずもない。
ある日、屋台を引いていると、ウエディングドレスは作れないのかと聞かれ、仕事がほしいニコスは、その仕事を引き受けてしまう。
ギリシャのアテネを舞台とした、少しユーモラスな物語。劇場で、ぜひご覧ください!
コミカル要素は少な目だったけど、雰囲気のある作品で楽しめた感じ。
予告編がコミカルな感じで興味があって鑑賞。
父の代から経営するテーラーで紳士服を作るニコスが主役。
経営難となり銀行にお店を押さえられ、手作りの移動販売のテーラーで商売をしていく展開。
移動販売でも紳士服が売れず、今まで作ることも無かったウエディングドレスを仕立てて行くストーリー。
ニコスの隣人の家族。タクシードライバーの旦那、その妻のオルガ。娘のヴィクトリアなどとほのぼのしながら進む展開が良い。
出だしでミシンの機械音と音楽がシンクロする場面に期待値が上がる。
たくさんのウエディングドレスがどれも美しくて新鮮。
SUZUKIのバイクにテンション上がったのも束の間。
その後に登場するシトロエンバスの方がテンション上がってしまった(笑)
ニコスと子供のヴィクトリアの文通する仕方が微笑ましい。
彼女の仕草がとても可愛く演技もお上手。
終盤。本作に似合わないシーンにビックリ。
その時、ヴィクトリアがオモチャで遊ぶシーンがとても恐ろしかった(笑)
ラストシーンはサブタイトル通りの感じで良かったけど呆気なく終わってしまったのは残念。
自分的にヴィクトリアには助演女優賞を差し上げたいです( ´∀`)
ギリシャの映画賞を複数受賞していて、気になっていたので鑑賞してきた...
ギリシャの映画賞を複数受賞していて、気になっていたので鑑賞してきた。
仕立て屋の二代目として働く男性のお話。
仕立て屋としての需要が少ないようで、借金の返済が厳しい。結局銀行から差し押さえられてしまうのにも関わらず、不幸な話かと言うとそうではなく、どちらかといえば心温まる話だ。
主人公ニコスがウェディングドレスを作り出してから、依頼してくるのは幸せな人ばかりなわけだから、観客が幸福感を得るのは当たり前なのかもしれない。
さらに、ニコスは自分の店をし抑えられたのにも関わらず、ニコスがスーツからウェディングドレスの製作に舵を切った再出発により清々しく終わっている。
この映画では大事件が起きる訳でもない。淡々と物語が進んでいく。それでいて飽きないので不思議な映画だ。
物越しのアングルや小物類のアップがお洒落な映像となっていた。音楽のリズムとミシンの音、足踏みの音をリンクさせるなどの演出がまたオシャレだ。
ニコスはお金を稼げなかったけど仕立て屋としてはプロフェッショナルだ。私はそこに強く共感をした。
【ストーリーざっくり】
主人公ニコスは二代目の仕立て屋。ギリシャ中央に店を構えるも客はやってこない。銀行からはローンの返済を求められている。
ある日父が倒れて入院する。
ニコスは自作のカートを作り、露店を始める。通行人にスーツを来ている人はいない。客が来てもオーダーメイドのため料金が高いことを知ると客の顔は渋る。
ある日、ウェディングドレスを作れないかと客に言われる。最初は断ったが、直ぐに訂正して仕事を受けた。
近所に住むオルガとその子供の協力もあってウェディングドレスを完成させると、客はそのドレスに満足した。
やがて、ニコスは女性服を作ったりウェディングドレスを、作る方にシフトしていく。
ニコスとオルガは良い関係となって、不倫する。子供は二人の関係に気付いたようだ。
オルガの協力もあって衣服は売れ順調に見えていたが、結局ニコスの店は銀行に差押えられてしまう。
ニコスは車に沢山のウェディングドレスを積んで、ウェディングドレス屋として再出発する。
見て良かった映画。お勧めしたい映画。
テーラーの仕事は素晴らしい。
手に技術を持っていると言えるのが
どれほど素晴らしいことか良く分かる映画。
映像は美しくてゆったり流れる音楽が余韻を残す
夕暮れの爽やかな海風を感じた気分になる映画。
私はこの映画好きよ。
静かに変化していく
古いスーツの仕立て屋が、戸惑いながらも変化していく。
しかも、静かに。
それがこの映画の味なのだが、もう少し喜怒哀楽を見せた方が良い。
ウェディングドレスで幸せになるとか、服で女性が幸せになるとか、その辺があっさりし過ぎている。
主人公を見て、自分はこんな風に淡々と出来ないだろうなと思う。
ギリシャの生活をリアルに感じさせるところが良い。
保守と革新
父子で営んでいた高級テーラーが銀行に差し押さえられることになるなると共に父親が倒れたことが切っ掛けで、自作屋台で露天営業を始める息子の話。
淡々と飄々としたコミカルさがある中で、仕事にプライドを持ちつつも、新たな仕事に挑戦していくちょっと変わったジェントルマンという感じがユニークで面白い。
既成品にしても仕立てのウェディングドレスにしても、安すぎて儲け出るのか?という感じだけどw
ただ、ヴィクトリアやオルガとの関係もすっとぼけた感じで悪くはなかったけれど、この空気感ならそこまで行かなくてもとは感じたし、ラストも、専業にしなくても良かったんじゃない?まあ、そこがプライドだったりするのかな。
終始輪郭をぼやかした様なヒューマンコメディという感じだから、グサッとくるものはないけれど、これはこれでなかなか良かった。
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