「愛を知るまでは 死ねない私なのだ!」うみべの女の子 わたろーさんの映画レビュー(感想・評価)
愛を知るまでは 死ねない私なのだ!
『中田青渚の振り向きざまを見逃すな』これは、「君が世界のはじまり」「あの頃。」「街の上で」あたりで常識になっていると思うのですが、今作もちゃんとありますよ…。メガネ一つでは隠せないんですよ…。というファン目線。
そして石川瑠華さんはやっぱりとんでもない女優だ。「猿楽町で会いましょう」とはまた違ったジャンルの難しい感情を、今回は中学生というあどけなさも残しながら見事に表現している。今年の主演女優賞はもう彼女でいいのかもしれません。
うみべの女の子はかわいいです。
中学生ってここまで性的で、高校生で合コンが当たり前なのか…っていう共感という感情でいうと完全に外れてしまってるわけだけど、青春期の面倒くささは否応なしにも思い出す。
傷つける人、傷つけられる対象は誰?己を貫く(自分勝手)のか、自分を殺して相手を支えるのか?これ突き付けられたらやっぱり酷だよな…
性行為はできるのにキスはできない。死にたいのに死ねない。この矛盾というか危うさというか自己弁護というか…しんどい。
悪役に愛される要素もなければ悪が突き抜けて逆に愛する要素もないのがちょっと残念だったかも。
台風のシーンはどうやって撮ったんだろうと思ったけど、そもそもあの状態で文化祭できないよなーとか何分お店にいたんだろうーとかちょっとそこのリアリティラインはギリギリだった。そこまではリアルを突き抜けてただけに。
「愛を知るまでは死ねない私なのだ!」というあいみょんの歌詞を思い出すような映画でした。
コメントする