劇場公開日 2021年6月18日

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「厳しい評価でごめんなさい」リカ 自称28歳の純愛モンスター R41さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0厳しい評価でごめんなさい

2024年6月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

サイコスリラーとしての面白さがあるが、あらゆる点において修正が必要な作品。娯楽映画としても問題が残っている。
物語の対立軸はあくまで殺人者と警察になる。
この基本軸において、警察の動きのすべてにあり得ない問題があり、警察モノという枠では破綻している。
リカに何らかの恨みまたは救いたいと思う人物が主人公になればそんなことはなかったのが残念な点だ。仮にその人物がリカに片思いしているのであればかなり面白いものになったと思う。
ただかろうじてリカバリーしているのが、奥山はリカをおびき出そうとしながら、逆にリカの「血鬼術」にハメられていた節があることと、彼の死だ。
また、「リカ 28歳です」という根幹に関する内容が一切明らかにならないことがサイコパスとしての純度を落としている。
青木のセリフに「純愛モンスター」というのが登場するが、その意味はゴジラ(-1.0以外の)と一緒で、対立軸側が言う言葉ではなく推理モノとしても破綻している。
逆によかった点は、「ケイジさんはどこにいるの?」というリカが登場した理由だ。サイコパスなどの根幹がこの言葉に込められている。しかし、その追及が中途半端だ。
最悪なのがリカが野獣のような跳躍力を発揮するシーンだ。それが向かう先はどこにもない。
ただサイコ作品として面白いのは、青木がリカと同じように変化したことだろう。この狂気の伝染こそこの作品唯一の見どころだった。

R41