「【”食べるは生きること。そして、懐かしくも愛しき皆で笑いながら食べた給食を思い出す。”現代の学校給食に携わる人々の苦労、仕組みを知った作品。給食の多人数分を調理するシーンに引き込まれた作品でもある。】」あしやのきゅうしょく NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”食べるは生きること。そして、懐かしくも愛しき皆で笑いながら食べた給食を思い出す。”現代の学校給食に携わる人々の苦労、仕組みを知った作品。給食の多人数分を調理するシーンに引き込まれた作品でもある。】
ー 全く知らなかったが、兵庫県芦屋市は学校給食において各校での調理や専属栄養士による献立に力を入れているそうである。(他市もそうなのだろうか・・。)ー
◆感想
・驚いたのは学校給食において、限られた予算の中、アレルギーを持つ児童用に特別食を用意したり(今作では、卵アレルギーを持つ少年への配慮にフォーカスされていた。)、宗教上肉が食べられないために”ハラルフード”を弁当で持参している生徒のために、ハラル食を提供したりと、様々な課題に挑戦する新任栄養士野々村菜奈(略して野菜・・)(松田るか)の奮闘ぶりである。
- アレルギーを持つ児童用の特別食の提供は、仕組みとして出来上がっていた。敬服である。皆と一緒でないハラルフードを食べる寂しさ故に、校長先生(桂文珍)とお昼を食べていた女の子のために・・。
一食分の経費が250円という事にもビックリである。-
・又、オムライス500人分を作る調理師さん達の手際よさにも驚いたし、画としても面白かった。
- 500枚の卵焼きを一つ一つ焼き、大鍋でケチャップライスを作る豪快なシーン。-
・厳しき舌と誇りを持つプライドの高い調理師を演じた石田卓也さんは魅力的であった。恥ずかしながら初見であったが、魅力的だなあと思ってフライヤーを読んだら、凄い人だった・・。
・“マイ給食”のシーンも良かったなあ。生徒が一人一人食べたいメニューを考え、ビュッフェスタイルで品々を取り、食事後は調理師さん達や、栄養士さんに手作りのメダルを進呈するシーン。
・阪神淡路大震災の際に、自ら被災しながらも店の肉で炊き出しをした肉屋のおっちゃん(赤井英和)や前栄養士(秋野暢子)、老舗豆腐屋の親父さん(堀内正美)も菜奈を応援する。
<日本で育った私にとっては、給食は懐かしき思い出の数々のシーンが蘇る。好きな女の子を笑わせたら、牛乳が噴き出しちゃって、泣かせちゃって、先生に正座させられたり・・。
今作は、派手さは無いが、佳き作品だと私は思いました。>