「完全に脚本の設計ミス、音楽映画だけに尺も長くてダルい」ミュジコフィリア たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
完全に脚本の設計ミス、音楽映画だけに尺も長くてダルい
前半は凄く楽しいし見ごたえはあるけど、後半どうした?ってくらい中身が詰まってない。おそらく原作終わってないのか…?はたまた、オリジナルか…?
京都の藝大を舞台にした音楽映画。「現代音楽研究会」に入った朔はやめようとしていた音楽に再び触れ…的な感じ。天才の兄とは育った環境が違うことから恨んでいる。その為、兄弟愛がひとつポイントになってくるのだが、そのパートがあまりにも雑。伏線になろう言葉は宙ぶらりんのままで、音楽映画だけに尺だけが伸びてしまっている。唐突な場面も少なくないのでかなりダルい。まだ、作中のよく分からない先輩の話を聞いている方が面白いくらいだ。
井之脇海くんの柔らかい雰囲気と、アンサンブルする松本穂香は爽やかな化学反応をくれる。しかし、肝心のプロットはちょっと無理があるので、あまり楽しめず。そもそも現代音楽研究会があるのだから、そことの共鳴もするべきだったとも思う。
京都の街並みと澄んだ空気はとても素敵。だが、これといっていい所を見つけられることもない。幸か不幸か音楽映画が多数封切られた今月、残念な仕上がりに肩を落とす形となった。
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