「犬の生活」犬は歌わない よしえさんの映画レビュー(感想・評価)
犬の生活
宇宙に最初に行った生物となった「ライカ」。そして現代ロシアにおける野良犬。両者を対比の両端に置いた生物ドキュメンタリー。
この映画の感想としては的はずれなのは重々承知の上で言うと、野良犬がうろつきまわっている地域というのは申し訳ないけど健全な社会に見えない。日本にもかつて野良犬はいたしわたしも幼い頃には見かけていたけど、最近少なくとも都市部ではまず見かけることはなくなった。犬というのはその気になれば人間にだって致命的な危害を加えられる動物だし、結構恐ろしい生き物ではある。映画の中でも、おそらく戯れに猫を噛み殺したりしていたが、身近にいながら充分な殺傷能力を持った生き物であることには注意を払う必要がある。
映画は淡々と野良犬の生活を見つめている。合間合間で宇宙開発時代の犬の実験風景が挿入される。元々はそちらに興味があって見に行ったので、野良犬の生態を延々と見続けることになるとは思ってもみなかった。それはそれでまあ悪くはなかったが、もっとライカを始めとした宇宙犬の話が見たかったというのが正直なところではある。
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