劇場公開日 2022年2月12日

  • 予告編を見る

「【ヒジョーに泥臭い独特のテイストのアクション映画。マア、主演・脚本が”ひとくず”の上西雄大さんで、制作総指揮が松竹専務の座を緊急動議で放逐された奥山和由だからねえ。後編にも更に期待である。】」西成ゴローの四億円 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【ヒジョーに泥臭い独特のテイストのアクション映画。マア、主演・脚本が”ひとくず”の上西雄大さんで、制作総指揮が松竹専務の座を緊急動議で放逐された奥山和由だからねえ。後編にも更に期待である。】

2025年7月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

■大阪の西成に住む日雇い労働者・ゴロー(上西雄大)。
 「人殺しのゴロー」の異名を持つ彼は記憶喪失者で、微かに残るのは血だらけの女と娘の姿であった。
 ある日、ゴローは偶然元妻の真理子(山崎真理)と再会する。そして、娘ユウカが難病を患っていることを知り、心臓移植に必要な4億円を稼ぐことを決意するのであった。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・上西雄大さん主演の「ひとくず」も泥臭い映画であったが、チョイ沁みるヒューマンドラマであった。今作は、後編を見て観ないと何とも言え得ないが、設定は可なり荒唐無稽である。

・だーが、ストーリー構成はシンプルであるが、この前編ではゴローが、実は政府諜報機関のヒューメントという組織の男であり、元同僚日向(津田寛治:相変わらず良いね)の依頼の元、娘ユウカのために汚れ仕事を引き受けて、4億円目指して金を稼いでいく姿を描いている。

・上西雄大さんは幅広い演劇活動を行っているが、ハッキリ言って演技は巧くない。スイマセン。だが、独特の存在感を醸し出しており、脚本迄手掛けているのだから才人であろう。
 何より、今時(今作はコロナ禍の2021年公開。何故か、フライヤーも手元に有る。)今作のような風合の作品は、邦画界では皆無で有ろう。
 そして、この雰囲気は製作総指揮の、且つて飛ぶ鳥を落とす勢いだった松竹の専務だったが、緊急動議で放逐された奥山和由製作作品の多くに通じるものがあるのである。

<今作は、ヒジョーに泥臭い独特のテイストの、現代の邦画界では珍獣のようなアクション映画なのである。(チョイ、褒めてます。)
 後編のー死闘編―に、期待である。”チャリン!>

NOBU
PR U-NEXTで本編を観る