「主人公の職業から例えてみれば、建物は完成したけど施工不良で傾いてしまいました。そんな感じの作品です。」グリーンランド 地球最後の2日間 お抹茶さんの映画レビュー(感想・評価)
主人公の職業から例えてみれば、建物は完成したけど施工不良で傾いてしまいました。そんな感じの作品です。
彗星(小惑星)が地球に来襲して人類存亡の危機に陥る映画といえば、「アルマゲドン」「ディープインパクト」ですね。どちらも1998年という今から20年ほど前の同時期に公開された作品です。
宇宙船に乗って核爆弾で彗星(小惑星)を破壊するミッションがうまく進まず、最終的に核爆弾を積んで特攻したヒーローのおかげで地球は救われたという作品でした。
今作品ではそんなヒーローは登場しません。
彗星が来襲する極限の環境下のある家族の行動にスポットライトを当てた作品です。
そのような環境下でも理性を失わない人がいる一方で、理性を失い本能のまま行動する人もいます。
この極限での人間描写が物語の縦軸なら、壊れかけた夫婦関係、親子関係が物語の縦軸になります。
こう書くとカッコいいのですが、物語にあまりリアリティはあまり感じられませんでした。
というか、ツッコミどころ満載です。
冒頭で、誰も直径14kmの彗星が数週間前まで発見できなかったの?誰も発見後に軌道計算できなかったの?と思い始めると、あとは粗が気になって、物語を素直に楽しむことができませんでした。
(粗を書き始めたらすごく長いリストになったので省きます)
来襲する彗星から地球を守るヒーローのお話ではなく、普通の市民を主役にしたお話の切り口は悪くなないんですけどね。
主人公の職業が高層ビルの建設責任者なので例えてみれば、基礎工事不完全なまま高層ビルを建てたら傾いてしまった。そんな感じのお話です。
あ、でも、粗だらけのSF作品は決して嫌いじゃないです。はい。
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