「リアリティ溢れる展開に「自分ならどうする!?」と自問自答しっぱなし」グリーンランド 地球最後の2日間 牛津厚信さんの映画レビュー(感想・評価)
リアリティ溢れる展開に「自分ならどうする!?」と自問自答しっぱなし
地球に死の隕石が降り落ちるーーーー「アルマゲドン」や「ディープインパクト」でおなじみのディザスター物の定番ではあるが、あれから20年以上が経ったいま、同ジャンルの最新作が見せつけるVFXのクオリティに度肝を抜かれ、起こりうる事態を入念にシミュレーションしたかのようなリアリティにもハッとさせられっぱなし。何より上記2作と違うのは、ジェラルド・バトラー演じる主人公が科学者や飛行士やヒーローではない、つまり地球を救う手立てをなんら持たない一介の人間という点だろう。彼はただ、一人の女性の夫であり、娘の父親。それ以上でも以下でもない。そんな彼がもし地球滅亡の危機を突きつけられたなら、一体どうするのか。「もっとこうすればいいのに!」とか「エゴまるだしでは?」などと正論を交わす余裕はゼロ。ひと事ではいられない真実味のオンパレードに「自分ならどうするか」と自問自答しっぱなしの切実極まりない2時間であった。
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