真夜中乙女戦争のレビュー・感想・評価
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難しい
多分19日に視聴(2回目)
メリーバッドエンド
•不思議な雰囲気な映画
•別の世界線でマスクしてたのはおぉと思った。
•当たり前のことを積み重ねていくしかない。
•自分は何に本気になるか考えるべきだと思った。
the小説な世界観の映画でリアルとのギャップ
話の進み方や独特な空気感はthe小説映画って感じ
映像の綺麗さやカメラワーク、
3人の演技はとても良かった。
全体的に技術が光ってました。
テーマ(ストーリー)もなんとなく
高校生の時って大学生生活やその先の未来に
すごく希望があってキラキラしたものを
想い描いていたと思うんだけど
実際、大学生になってみると
講義は卒業のために単位を取るだけのもの
何にも頭に入ってこないし身にも付かない
借金したり寝る間も惜しんでバイトしたりして
高い授業料を払っているのに...
想い描いていた自分になれない
そもそもどんな自分になりたかったかも忘れていく
なにしたいのかわからなくなって
呆然と日々が過ぎてとりあえず大学に行って
時には自分を繕って就活して
未来は輝かしいの?
こんなんでいいのか?不安だ...嫌だ...
全部壊れてしまえばいいのに!!!
....................壊しちゃえ!(真夜中乙女戦争)
ってことかなと思ったんだけど。
映画の中でどこがリアルでどこが妄想(?)か
わからなくて展開についていけず
観終わっての1番初めの感想は
「?????」となってしまった。
たぶん、溜まり場みたいなところに
先輩の部屋を再現して...みたいなあたりから
幻想をみせられてるのかなって
感覚になってしまったので
その後のシーンが(演出も相まって)
夢なのかリアルなのかわからないところが多々。
例えば、画面越しに私と先輩を観ているみたいな
演出があったんだけど、
それも夢とか幻想とか黒服にみられてるとかなのか...?となったり。
ラストシーンが1番わからなくて...
真夜中乙女戦争は実際に実行されたってことでいいのかな?
原作から知っている人、教えていただきたい...。
小説で読めばファンタジーな世界として
スッと理解できそうだけど、
実写化になると妙にリアルなところもあるので
作品の世界観とのギャップで混乱するのかも。
悪くないんだけどちょっと難しいです。
それこそ「大学の講義」みたい...
私たちのイミフ戦争
う~ん…。何だこりゃ??
作品の意図がまるで分からなかった。
これが若者から圧倒的な支持を得ている小説…?
単に私の理解力が無いだけか…?
友達も恋人もおらず、退屈な大学の講義や日々に飽き飽きしている“私”。
そんな時、“かくれんぼ同好会”で出会ったミステリアスな“先輩”、カリスマ性ある謎の“黒服”により、退屈だった“私”の日常は一変していく…。
“私”は現代若者の体現。居場所が無く、誰とも通じない。
人物名ではなく役名が“私”や“先輩”などなのも、見ている側が自分に置き換えられるからだろう。
何かを破壊したい。自分やこの世の中を。
悪戯を繰り返していた“黒服”らだが、“真夜中乙女戦争”なるある計画を知る。それは、クリスマスに決行する東京破壊計画…。
そんな中で“私”は“先輩”への想いを見出だし、彼女を救おうとするが…。
現代若者の心の彷徨×犯罪サスペンス×青春ラブストーリー。
…って感じだが、
だから何?
本当に作品が何を描きたいのか、何を伝えたいのか、話の意味自体もよく分からない。
分かりづらくもある。分かる人には分かるんだろうけど。
現代若者の複雑な内面を繊細かつ共感出来るように描いているように見えて、自分たちに酔っているようなリアリティーゼロの台詞、思考、言動。
企てる“真夜中乙女戦争”。どうせ口だけでお世辞にも大作ではないこの規模の邦画だからそんなシーンなんて描かれないと思っていたら、マジで決行、クライマックスは東京大爆破で、ある意味ブッ飛び!
そんな非常事態にも関わらず、“私”と“先輩”はそれを傍観しながら電話で愛を謳う。
これが“私”の望んだ破壊…? 単なるテロじゃん。さらには「生きて」って、ハァ!?
モブはいるけど、登場人物はほぼ3人。それがかえってこぢんまりとしてしまい、東京大破壊シーンでのパニック描写も無く、緊迫感はまるで皆無。
リアルにしたいのか、ファンタジーにしたいのか、それこそがミステリー。
“私”の東京タワーに恋焦がれるという設定も“??”。原作小説では活かされているんだろうけど…。
スタイリッシュな映像や音楽、センスはいい。
でも、ただそれだけ。作品自体に活きていない。雰囲気映画。
ほとんどの人は永瀬廉お目当てだろうが、池田エライザと柄本佑がいい。
柄本佑が放つ存在感。この年代にして、すでにもうクセ者の座を欲しいままにしている。
もし本作に池田エライザ不在だったら…。彼女のミステリアスな魅力と映える美貌のお陰で何とか最後まで見る事が出来た。
彼女がしっとりとジャズナンバーを歌うシーンは白眉。このシーンだけでも見れて良かった。
後は…。
私にはもうこの作品について何も語るべきものが無い。
劇中序盤で、“私”が退屈な大学の講義に費やす時間やお金の重要性を訴えるシーン。
私には本作が、まさにそれだった。
映像は美しくてセンスあり、だが…
Amazon Prime Videoで鑑賞。
原作は既読。
独特の筆致と世界観で紡がれていた原作をどのように映像化しているのか、公開当時からとても気になっていました。
永瀬廉、池田エライザ、柄本佑の演技が素晴らしい。特に柄本佑の黒服の醸し出すカリスマ性たるや、圧巻でした。
映像は美しかったけれど、とても凡庸になってしまったなと思いました。文章で描いてこその面白さだったのかも。
主人公が東京タワーに恋い焦がれると云う描写が削られていたために、カタルシスが弱まってしまったのも残念です。
※修正(2024/05/16)
邦画の悪いところ全部つめこんだ映画
まず冒頭に主人公が「この映画は110分ある」というセリフがあるが、
自分は110分もあるのかと絶望した。冒頭からセリフが痛すぎて悪い予感がしたからだ。
現実世界が舞台なのに、登場人物のセリフや言動にリアリティなさすぎ…
・主人公が友達もいなく社会に絶望してるはずなのに
普通に女の子とイチャつくし、サークルも楽しんでる。どうしてテロを起こしたいのか分からない
・いたずらや行動が小学生すぎて、大学生設定が痛い…それ以上に
ブロッコリーを自転車に刺しただけ、垂れ幕を掛けただけで凶悪認定するSNSの反応も痛い
・悪人である黒服の演技がオーバー過ぎる、でもセリフは棒読み…全然怖くない
意味ありげでそれっぽいシーンは無駄にあるが、盛り上がるシーンが無い
・カメラワークや美術はこだわってるのは伝わるが…テロテーマなのに
アクションシーンや残虐なシーンは事務所の都合で撮れなかったのが伝わってくる。
・黒服をあっさりとナイフで倒すが、東京に設置した爆弾は放置したまま
テロ止めたのか起こしたいのかどっちなんだい!
・ラストシーンが、核爆発レベルなのに主人公もヒロインも無事…
まぁファンタジーだから、主人公が爆発物の近くにいても即死しないのは一歩譲として
ヒロインと冷静に電話するって酷すぎるだろ!
この映画を映画館で110分見た方が可哀想としか言えない。
黒服が現実にいたとしたら
原作を途中まで読み、結末知らないまま映画を鑑賞しました。
(読み切ってから見るつもりが、上映ラストが迫っていて間に合わなさそうだったため仕方なく笑)
結果、主人公の思考を読んで概ね理解できた上で、結末を知らずに見たので話に置いていかれず最後どうなるの?というドキドキを味わえたので結果オーライでした。
映画では黒服との出会いから悪戯、東京破壊計画まで序盤から早く進んでいきますが原作では前置き(私の考え方から先輩との交流、黒服との出会い、私設映画館を作るまでなど)の方が長く、2/3くらいまでは淡々と進んでいきます。
前置き、と書いてしまいましたがこの部分が大事で「私」の社会に対する不信感や絶望、やるせなさにいかに共感できるかで物語の捉え方は変わってくると思います。
生まれてから経済面や人間関係、進学などなにも問題なく不自由なく過ごしてこれた人にはわかりにくいかもしれません。
埋められない経済格差によって生じる劣等感、
何も変えられずただ社会の歯車になるしかなく、
大学を卒業して就職して結婚してしあわせな家庭を築く普通の幸せ、すら手に入れられないだろう不安、
手に入れたところでそれになんの意味があるのかわからないのに高い学費を借金してまで通う就職するための大学、その授業料に見合わない講義。
楽しいことも悲しいこともそれが結局なんになるの?どうせいつか死ぬのに。という絶望からなにも意味を見い出せず、自分の殻にこもるしかない。
ひとつの問題を解決したくても芋づる式に問題が次々繋がって結局臭いものにはフタをするしかない今の日本。
形式的な対策しかされないから根本的な問題解決にならず、もうどうしようもない日本の社会問題は、すべて壊すしかない。
突き詰めると全部ゼロにするしかないよね、というところが爆破に繋がるのかなと勝手に解釈しました。
(現実でこんなことになったらテロどころじゃないですけど)
黒服にとって世界は簡単すぎた。
頭が良すぎて全部手に入れられてしまってつまらないところに、「私」を見つけた。
すべてをぶっ壊したい「私」の願いを叶えることも黒服は可能だった。
ぶっ壊せるはずがないと思いながら自分にとって理不尽な世界をぶっ壊したい、と思いたくなるのは誰にでもあることと思いますがそれを実行できてしまう黒服と出会ったのが全ての始まり。ぶっ壊した後の世界はどうなるのか、黒服ももういない、常連達も生きているのかわからない。
先輩の池田エライザはサークルの面接のときやバーで歌う姿、ホテルで「私」と向き合う姿がとっても美しくて見とれてしまう。
でも、大学で友達と過ごす姿は本当にどこにでもいる大学生って感じ。
柄本佑さんは怪しい役がほんとに似合う。
主要人物の誰も名前が明かされずに進むところがこの作品のリアリティを生んでるような気がする。
「私」は自分のことかもしれない。
黒服の元に集まった常連はみんな「私」であり、社会のはじかれ者、いずれはじかれるだろう人たち。
理不尽さを壊したいけどどうしようもなかった、力がなかったのに黒服はそれを可能にする。
(例え、途中で怖くて逃げたくなっても)
私も、もし黒服が目の前に現れたら崇拝してしまうかもしれない。
主張無きテロ
ファイトクラブなんですね、これ。
ちょっと乗り切れませんでしたが、ファイトクラブを知らない方におかれましては、結構ドキドキできるのはないでしょうか。
個人的には「映画としてはアリ」ですが「一番壊したいのは自分」って言う人の行動として、最後のアレ(刺殺)はどうなんよ?ってのは思いました。
いずれにしても、再構築の姿を描けない人の破壊活動はマジで最悪。って事で。
小説と別物すぎるけど面白かった!
佐野晶哉くん目当てで鑑賞しに行きましたが個人的にはリピートしたいくらい面白かったです!
ですが内容が原作読まないとほとんど理解できなかったです。先輩と私の掛け合いの途中で頭痛くなってきました。
あとめちゃめちゃネタバレですが原作の大切なシーンがかなりはしょられていたのがショックでした。佐藤と私の関係性ってホントに原作において大切だと思うんです…;;映画だと本当にセックスが大好きな友人みたいな立場でしかなかったですが佐藤の世界(セックス)に対する憎悪とか結果的に佐藤は社会的に抹殺されて映画館に入り浸るところとか、東京タワーをなぜあんなに愛しているのかとか黒服の私に対する異常な愛情とかもう少しピックアップされてたらな〜…とは思いました!本当に映画において佐藤が完全にモブキャラだったのがくやしい!でも佐藤の「自慢ちゃうけどサークルに入って10人とセックスした」っていうセリフがもう一度どうしても聞きたいのでリピートします!池田エライザさんがめちゃくちゃ可愛かった!池田さんと永瀬さんが顔合わせて背中丸めてベッドの上にいるシーンとか、永瀬さんと柄本さんのキスシーンとかは興奮しました!
我々乙女は戦争を起こす(?)
私は劇場で1人で1回友達と1回っと言う感じで2回鑑賞をしました。予告編から漂う不思議な感覚 私と黒服 私と先輩との2つの顔を持つ私これは見ていくうちに永瀬くんの演技力でした。
まず自分は、どこに自分の感情を置いてこの作品を見て行こうと考えましたが、最後までどう言った感情で見ようか悩みながら映画が終わってしまいました。
私の退屈を無くしてくれるのは、黒服との時間なのかかくれんぼ同好会との先輩との時間なのかそれすらも謎だったし黒服の真の目的は何で、最後にはあれで良かったのって思いました。アフターストーリーとかあったりするの?と?の多い映画でした。しかも黒服チームのメンバーも様々な黒い部分の境遇はあるもののこれから君ら人生歩んで行くんよね?って思いながら見た感じでした。キャスト陣は皆さん上手でした。池田エライザの歌を歌うシーンもありすごく綺麗な声で可愛いなって思いました。良ければ作品見てみるといいと思います。総合的に判断し星3です。
主人公にイライラ
キンプリファンの娘に付き合って、何の予備知識もなく鑑賞。舞台挨拶の中継上映。
シリアスな感じで話が進みます。最後にスッキリとするわけでもないです。
主人公の無気力な青年が、金と時間を持て余したカリスマに惹かれて色々とテロ(大学生らしい憂さ晴らし)をやっていく。主人公は、結局のところ自分自身で何かをやりとげるわけでもなく、自分のスキルを使う事もなく、ただ受身で参加しているだけ。
この主人公の受身さにイライラします。そして、それが最後まで続きます。
10代20代の若い世代に向けた何らかのメッセージがあるのでしょうが、おじさんには何も響く事なく、スッキリすることなく、モヤモヤが残りました。
令和版ファイトクラブ。私と黒服の2人で始めた小さなレジスタンスが、...
令和版ファイトクラブ。私と黒服の2人で始めた小さなレジスタンスが、徐々に規模を増していき暴走していく様子は、集団催眠にかかったテロリストの様にも見えつつ、現代に蔓延る外的抑圧や将来の不安を文字通り爆発してくれる救世主の様にも見えた。
ラストの展開に賛否は別れるかもしれないが、現代を生きる若者にこそ見てほしい一本。
MCUだった
上京したての大学生"私"が毎日憂鬱な日々を送る中で、"黒服"と出会いイタズラをしかける集団ができ、それが東京大爆発計画へと発展していく話。
まず、いつも誰のレビューも読まずに書くようにしてるけど今回咀嚼しきれなくて、MCUだ〜🥴っていうアホな感想しか思いつかなかったので、色んな人のやつ読んでかなり参考にして自分語りとしてこの感想を書いてます。
MCUだと思った理由も一応書いておくと、サノスの石というセリフがあってその後SNSのアカウントが無作為に消されるというまさにSNS内"指パッチン"が起きてたこと。さらに、途中別世界線のコロナ禍でマスクをする"私"達が出てきた時はマルチバースですか!?ってなったからです(笑)
ここからは真面目な感想↓
この全編を覆う不穏さ、鬱の雰囲気、無気力な"私"はまさにこの世代の世の中にずっと希望を持てないしもはや期待すらしてない感。
私も池田エライザさんと同い年で、この96,97年生まれって絶妙に苦しいことを体験しないでスルスルとここまで来れちゃった世代だと思っている。生まれた時から日本は不況、3.11もそこまで自分の価値観を揺さぶられるにはまだ早かった、ゆとり教育をもう辞めると言われる中ギリギリゆとり教育で卒業、就職倍率がかなり高い時に難なく就活を終え、コロナ禍で会社に行けなくなる前に普通の社会人生活も送れてる。
まさに上手く順応しながら社会に馴染んできている"先輩"のような感じだけど、別に大きな希望もなければ大きな怒りもない。少し下のZ世代程自由ハツラツに生きることも出来ない(だってゆとりだもん笑)。だからこそ私は高度経済成長期やバブル期世代のある種の時代熱みたいなのが羨ましいとずっと思っていて、心の中は"私"のように全てをぶっ壊したい衝動で溢れてるのかもしれないと思った。
でも所詮それは映画の中だけの世界("私"の妄想)であって、実現することは一生ないのだが。
俺は乙女だった…? ここまでやるならEDはビリー・アイリッシュじゃなくてピクシーズにしろっつーの。
人生に絶望する大学生の「私」が、カリスマ的な魅力を持つ謎の男「黒服」に出会ったことにより、「真夜中乙女戦争」と名付けられたテロ計画へと足を踏み入れてゆく、というクライム・サスペンス。
「私」が憧れる女性、「先輩」を演じるのは『オオカミ少女と黒王子』『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の池田エライザ。
謎の男「黒服」を演じるのは『横道世之介』『ピースオブケイク』の柄本佑。
ー真夜中を愛する者は乙女である。真夜中を憎む者もまた乙女である。乙女は女だけではない。男だって乙女である。愛する者は乙女だ。愛される者、愛されない者も。愛せない者も乙女であろうー
…いやっ、カッコいいこと言ってる風だけど、これって全人類が乙女ってことやないかーいっ💦
という感じで、冒頭からずっこけさせてくれる抱腹絶倒の傑作コメディ。
もうこれただの『ファイト・クラブ』の劣化コピーやん。こんなもんで金を取るなよ。
全体的にクッソ馬鹿馬鹿しい映画。
「かくれんぼ同好会」の「かくれんぼ」って、秘密結社の比喩なのかと思いきや本当にかくれんぼをやるサークルだった…。そんな大学生おるんか!?
そして、なんか突然池田エライザのPVが始まる。
「黒服」の仲間達全員ではないちもんめやってたり、「黒服」の悪戯行為がマジでしょうもなさすぎたり、組織のトレードマークが猫ちゃんだったり…。
本当にアホくさいんだけど、役者陣がクソ真面目に演じ過ぎており、ギャグなんだかシリアスなんだか、なんかよくわからないものになっている。
唯一本作を正しく理解しているのは柄本佑。
ー好きなのか…?茎わかめ…。ー
この一言の破壊力は凄まじい!異常にシリアスな顔が最高に笑いを誘う。絶対にあの顔は完全に笑わせにきてるやん🤣
その後の全力ダッシュ逃避行といい、完全にストーカーなアプローチといい、「黒服」が面白過ぎる!
彼の出ている場面は全て最高ですね。
流石名優の柄本佑。本作の本質がギャグであることを理解した、最高にコミカルな演技でした。
「私」と「先輩」のポエム合戦とか全部カットして、「黒服」の日常を描き続けてくれていたら本作の評価は爆上がりしていたと思う。
「黒服」の見た目や言動も相まって、本作はほとんどジェラードンのコント。
笑えるっちゃ笑えるんだけども、別に映画にコントを求めているわけじゃないし…。
誰がどう見ても『ファイト・クラブ』の丸パクリなんだけど、本作の問題は20年以上前の作品である『ファイト・クラブ』に優っているところが一つも無いところ。
これなら『ファイト・クラブ』をレンタルして観賞した方が、経済的にも内容的にもお得である。
最後の東京破壊計画。
東京を破壊しても社会のシステムを破壊することは出来んだろ、という当たり前なツッコミは置いておくとして、あまりにも半端ない火薬の量に驚く。
あれだけの破壊を引き起こすのにどれだけの火薬が必要なのか、柳田理科雄先生に計算して欲しい。
もう開き直って、エンディング曲を「Where Is My Mind?」にすれば良かったのにね。
あ
思いっきり恥をかくのは大学生の特権だという言葉のまま思ったことをそのまま書いた。人様に見せられるものにもなっていないがそのまま。
映画が終わった瞬間、映画館を出た瞬間にあっ、てなるそんな作品。作品内では音楽が鳴り響いてて2時間で終わりが来るけど現実は長くて無音で無機質。映画が終わった時ライトがついて後ろの出入口から光が入ってきて現実に無理やり引き戻された時なんか苦しかった。自分をあの映画の中に捻りこんで一緒に終わりたかった。ふと東京タワーを見に行こうかとか、近くで1人で見ていた子に感想をきいてみたいとか、また見に来ようとか現実に即した感想ばっかりに上書きされてこの映画を見ていた瞬間の気持ちは上手く書き表せないけど、東京の爆破もなく、ドラマチックに流れるエンディングの曲がない自分の世界に似ていた。お酒を飲んでも紙に書き尽くしてもまた現実が返ってくる。もしも東京の爆破がなかったら主人公はどうなってたんだろう。その後の何十年に耐えられたんだろうか。映画はいつも都合の良いように終わり都合の良いように切り取られてるからそこら辺は現実とちがう。ヒロインとの恋でこの世界に一時的に未練がのこっただけだ。その未練でこの世界を守ってた世界線では映画よりはるかに無情な世界で生きていかないといけない。平凡をまもってまもってまもっていかないといけない。このコメントがどんな風に他の人に受け取られるのかとかそんなつまらないことばかり考えていつか死ぬまで生きていかないといけない。死にたいというより、生きるか死ぬかの選択を迫られないでいたかった。自分がいつか死ぬことも今生きてることにも気づかずそんなことに気づいてもなんの問題にもならないようなそんな世界にいたかった。できるだけこうゆうことは考えないようにこの世界に必死になろうとしてきたし、考えても外に出さないようにしてたけど、映画を見て、なんか一時的にこの世界のことがどうでも良くなってそのままにした。世界には作品内のヒロインのようにそれでも現実を精一杯生きてる人達がたくさんいて、そんな人たちを否定することはもちろんできないが、もしも爆破が東京だけじゃなくて世界で、あらゆる人々が同時に死ぬんだったら、誰も生きるとか死ぬとか考えることもできないそこはダメなところか。人が死を選んではいけない理由が誰かが悲しむからだとするなら。あらゆる命の終わりはもう誰もぐるぐる回らない。生きたいと願う人にはとんだ話だけど。よく分からずに生きてる。
自己陶酔と破滅には気をつけて
ある意味厨二病の極みのような若者を描いてるのかなと思ったけど
まずでも、この映画、永瀬廉じゃなきゃむりだったろうなと思う。
今の学生の閉塞感、大体の家庭は学費が大変で奨学金をもらってるから、親から突つかれるのも、その辺は暗い影だけどある意味ふつうじゃないかな?
その辺から、暗い学生の理由づけになり遊ぶ学生たちを冷めた目で見る彼は、少年の純粋さも兼ね備えた永瀬廉しかできない。
その後の桐山と共に闇に向かっていく様はある意味そりゃそうなるわみたいな、でも、なんで爆弾騒ぎの後捕まってないの?と、ちょっとよくわかんない。
とにかく、自分的には、オシャレにこだわり過ぎるとダサイ人は排除するし、自己中だし、ナルシストは破滅に向かうことのとどのつまりはそういうことかなって思うと、結構インパクトありますよね。メッセージ的に。
永瀬廉は、ジャニーズの王道アイドル、キンプリだけども、国宝級イケメン揃いだけど彼らはナルシスト集団ではなく、人を喜ばせるためにやってる人たちだから、
この役をむしろやりこなせたような気もした。
ほんとのナルちゃんがやったら、陶酔して精神的にヤバくなりそう。
とはいえ、オシャレやカッコいいビジュアルにこだわると破滅に向かうなー、と思うけど、
永瀬廉も池田イライザも、美しいし、柄本佑は妖しいし、
何より東京の燃える、物凄い絵面でも、負けないビジュアルを備えているから、この映画が成り立つことも真実。
永瀬くんが岸くんに、映画どうだった?と聞いたら、
よくわかんない!と答えられたという、
ごめんなさいキンプリファンで。
そこのところ、最もで笑えますね。常に単純に他人を喜ばすことに一所懸命な岸くんらしい。脱線してすみません。
でも、結構映画らしい映画だし、自己陶酔と破滅ということを考えさせられたと思います。
お金がある限り劇場で見たい映画
予告でこの映画を知って、本屋でたまたま原作を見たら「20代で得た知見」Fさんが書いていたのでだったので、原作を読み切ってから映画館に行きました。
正直に言えば、原作を知らない人からすれば “僕”の”黒服”や”先輩”、さらに”東京タワー”に対する愛情表現が少なくて、”僕”の考えや感情を理解できず、さらに話の展開について行けなくなると思いました。
なので、キャスト目的やなんとなく観に行くと満足できないと思います笑
内容は原作をしっかり噛み砕いてストーリーを理解して作ったんだなと感じるような作品で、原作とは一部オリジナルになっているので、原作ファンや原作を読んだ人はそこだけでもハッピーだと思います。
オリジナルがありつつも、原作における核の部分は揺らいでないので、安心して見に行って大丈夫です。
逆に映画見た人は原作に踏み入れると、また映画見たくなるような作品だと思います。
映画としては、縦横無尽と動くカメラワークと自撮りのような映像や、映像表現が豊かでまるでアトラクションに乗ってるような感覚を味わいました。酔いやすい人は苦手かもしれませんが、お金があれば何回でも観たいと思いました!
映画の形をした映像
『先輩』はバーに『私』を呼び出す。そのシーンを見て、地方から大学に入学した頃の自分自身のことを思い出した。
服装がダサくてイケてない私、垢抜けて見えた東京の子たち。しかも その子のお小遣いが、私の仕送りの三分のニだと知ってたまげた。所得格差って言葉をしみじみと感じた大学生の私。
そして『黒服』にとらわれていく様子は、地方出身の同級生が、韓国に本部を置く 壺を売る教団にとらわれていったことと重なった。破壊計画は、かつてあった『大地の牙』の様な過激な赤軍派を思い起こさせた。
なんだか訳のわからない映画だったけれど、すりガラスをバックにした大写しの『先輩』と『私』の横顔は影絵の様で 主人公の永瀬は、頭の形がとても良く、横顔が美しかった。その後のシーンも、ベットに横たえてお互いが上下になり竜の落とし子の様な形を上からのショットはハッとさせられた。
そして最終 東京乙女戦争という爆破行為がなされる。東京タワーの回りは オレンジ色の炎があちこちで噴き出す。見応え有りの映像だが、壊して良いのは自分の考え方や自分自身の物だけだ。壊された元には、必ず人の営みがある。『他人の誰か』ではない。ちょっと短絡的な映画だと思った。
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