「ヒモとしては3流だが、逃げるのは1流だ❗️」そして僕は途方に暮れる アローさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒモとしては3流だが、逃げるのは1流だ❗️
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フリーターで稼ぎの良さそうな彼女の家に転がり込んでいる裕一(藤ヶ谷)はヒモなんだろうが、あまり優秀なヒモではなさそうだ。すぐに浮気がバレるところは3流だが、逃げる準備の早さは超1流だ😃リュックひとつに荷物を詰め込んで、電光石火飛び出していく。そして始まる逃避行。もっと深い意味のあるものかと思っていたが、本当のクズなのだ。各地の滞在時間の短さは本人のクズさと逃げ癖が原因。友達、先輩、姉のもとを逃げ出し、最後は故郷の母親のもとを目指す。その途中のキャップを被ったシーンはなにかに追われて逃げてる雰囲気だが、裕一の心の中の声「なんで俺は逃げてるんだろう」と聞こえてくるようだ。妙によそよそしい母親のもとにたどり着くが、宗教と逆ギレに会いすぐに逃げ出す。しかし、あれだけ体が悪い母親を見てなんとかしなきゃと思うのが普通だろうが、裕一は逃げるのだ。途方に暮れてると離婚した父親(豊川悦治)にばったり。転がり込む。この父親がまた1流の逃げ野郎なんだが、実に面白いのだ。人間関係を全て断てば面白いことが起こると言うし、迷いのないクズっぷりはもはやプロの域に達している。豊川悦治にダメ人間を演じさせると1流だ👍「ラストレター」を思い出させた。彼女にも捨てられ全てを無くした裕一がリュックひとつで後ろを不適な笑みで振り返るシーンは、こいつまた逃げるぞと思った。と思いきや古い映画館での裕一と父親が回顧録のように並んで見てるシーンは演劇っぽいところだったのかな?2回目観ると面白くなる映画の部類に入ると思う。演者の皆さん素晴らしい演技でした❗️
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