「至高の前日譚」鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 つめけんさんの映画レビュー(感想・評価)
至高の前日譚
「お前つまんねぇな!覚悟しやがれ…!」
鬼太郎の前日譚。目玉親父のスピンオフ。
性根の腐り切った一族のために人外が大変な目に遭って、人間と人外のコンビがそれを成敗せんとする話。
話の内容的にも描写的にも子供向けじゃなさすぎてウケましたね。流石pg12。
今作のヴィランは佐清不在の犬神家みてぇな家族で、年端もいかぬ子供を除いて本当に最低極まりない邪悪な奴しかいない上に、作品の特性上最後まで若干スッキリしないので物凄く嫌な気持ちになる。間違いなくよくできた話ではあるんだけどね。
しかしだからこそ、同じ人間でありながらそれに立ち向かう主人公水木が輝いて見える。
中盤の親父の戦闘シーンが丁寧に作られてて良かった。映画的なケレン味のある、見てて楽しい戦闘だった。個人的には最近のアニメ映画にありがちなCG全開のやたらヌルヌルしたアクションに食傷気味だったから尚更良く感じた。
鬼太郎生まれる前からスーパーベイビーじゃねぇかよ。カカロットか?
水木が作中ずっと両切りのピース吸ってたからめっちゃタバコ吸いたくなった。やたらでっけぇ葉巻が出てきたりもしたし、禁煙中は見ない方がいい。
鬼太郎本編との繋がりについて、、、
水木がここで親父と面識あったら鬼太郎1話に繋がらないだろうと思ってたけど、そこそこ強引な手を使って解決してきた。ちょっとだけ残念だった。
あと細かいことを言うようだけど、あの親父、漫画版ゲゲゲ1話で嫁の血液人間に売ってんだよな……生きるためそれは仕方ないと言うのかい?あんなことがあったというのに……。
アニメ版墓場1話と繋がるとしたら上記の矛盾は解消されるけど、すると今度は水木が地獄に落ちてしまう。それだと親父が人でなしすぎるし水木が気の毒すぎる。