「「鬼太郎-1.0」の意味深さに浸る」鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 ちはやさんの映画レビュー(感想・評価)
「鬼太郎-1.0」の意味深さに浸る
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元々子供の頃からゲゲゲの鬼太郎ファンであり、アニメでも妖怪の名前を覚えることが大好きでした。
大人になり鬼太郎の存在が遠くに感じてしまい久しくなった今日この頃、映画のレビューが高止まりしているため気になり鑑賞。(鑑賞環境は、映画館の最後列のハイクラスシート。足を伸ばしてリッラックスした状態で鑑賞することができました)
開始早々、森山などの闇深さが巧みに描かれていますね。
また、電車シーンのタバコの煙がこもっている感じ。すごく嫌な感じ(褒めています)が表現されています。
現代ではあれほど煙がこもっている場所も早々なく、あれも一つの「時代」を感じさせるパートです。
村に到着後の「自然の美しさ」と「村社会の閉鎖感、不気味さ」をあれほど巧みに感じられる映画もそうそうないのでは、、、。
前半のテンポのよさから一点、今回はアニメ要素が強くなり、少しだけ退屈してしまいます。描写は派手でグロいのですが、前半の丁寧に不気味に描かれた要素がちょっと崩れ過ぎたかという印象。
それでも、本作最大の見せ場はラストとエンディングですね。なぜゲゲ郎がなぜ目玉の親父となったのか。鬼太郎はいかにして誕生したのか。全てがラストで明かされます。没後のトキくんの言葉にも泣かされます。
今回のテーマの一つは「継承」だと思います。
我々が平然と生きてくるまでには、ご先祖たちが幾重にも戦ってきた歴史があります。
いつかは我もこの世からいなくなる身。後世の人たちに、思ってもらえる先代として、生を全うしたいと思える映画でした。
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