5月の花嫁学校のレビュー・感想・評価
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【”良き妻とは自立した女性である事。”アルザスのイロイロと風紀の乱れた花嫁学校を舞台に巴里の5月革命と併せて、女性の革命を描くコメディ。最後はミュージカルになってます。吃驚したなあ。】
■1967年、フランスのアルザス地方にある家政学校が舞台。
男女平等が提唱され始めたこの時代に、夫が急死した女校長・ポーレット(ジュリエット・ビノシュ)らによる良妻賢母の教育は少女たちにとって納得できないことばかり。
そんなある日、ポーレットは夫の遺品整理をしている時に、学校が破産寸前だと知る。
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・ポーレットは皆の前では校長先生だが、元カレであるアンドレと学校救済の相談に行った時に出会って・・。
ー 他のシーンもそうだが、イロイロと学校内の風紀が乱れてますな。ジュテーム。序でに急死した夫もエロ写真などを収集している。-
■良妻賢母が当たり前とされた1960年代のフランスで完璧な主婦を育成する学校を舞台に、時代と価値観の変化、新しい女性の生き方がユーモアたっぷりに描かれている。
オッカナイ修道女(ノエミ・ルヴォウスキー:知らなかったが、フライヤーにはリュミエール賞受賞と記載されている。)やポーレットの夫の妹(ヨランダ・モロー:コレマタ知らなかったが、セザール賞受賞と記載されている。)なのに遺産なし。
<可なりハチャメチャな部分もあるが、作品のメッセージは巴里の5月革命と併せた形で分かったね。
それにしても、巴里に向かうポーレットや女学校生徒達がイキナリ、ミュージカルの様に歌って踊り始めたのには、吃驚したなあ。>
「良き妻」女性解放コメディ
1968年5月のフランスの五月革命の前はフランスもまだまだ保守的で男尊女卑だった。主人公が夫婦で経営する花嫁修業をする2年制の家政学校は経営難の中、田舎の貧しい家庭から18人の新入生を迎えた。家政学校の校長はもちろん生徒を良き妻になるべく考えているが、自分自身は年の離れた夫に使えながらも辟易していた。その夫が借金を残して急死し、学校存続のために銀行へ行くと戦死したはずの元カレが。
良き花嫁を目指すことに反発している少女達、一緒に学校経営をする修道女や料理長など個性豊かな登場人物が、ドタバタとコメディを展開する。
ラスト、アルザス地方からパリに最後は徒歩で向かう彼女たち、完全にミュージカルに転換していて置いて行かれた感じがした。しかし1968年までは日本と同じように男尊女卑だったフランス、半世紀後も大して変わっていない日本。置いて行かれた。
Citroen DS19 か ID19か、それが問題だ。
フランスの5月危機もアメリカのシカゴセブンも1968年。良妻賢母を育てる家政学校と当時の大学の環境ギャップは、地球と金星くらい?
彼女たちに、学生運動のごとき政治的思想は無いわけで。自らの意思で人生を選択する権利を、少しだけ求めてるだけの小さな革命軍は、5月の陽光の中を、パリに向かって行進していくのであった。
さすがに、1968年とは言えども、あんな花嫁学校は時代に取り残されつつあるモノだったんでしょうが。イスラム圏の女性も、いつか解放されますかねぇ。
Musical調で終わるところは、悪くはないと思うけど。歌と踊りで誤魔化した感がアリアリでですね。軽くてコミカルで、良いっちゃ良いんですが。チクリとも刺さらないw
物語そのもの+セリフ+映像表現を使って、正攻法で勝負して欲しかったです。
コメディ色強め
だんだん盛り上がってきた所で急に3倍速で話が進んで、おいてきぼりをくらっている所に急に踊り出して???となります。
今まで年の離れた人と結婚する生徒はたくさんいただろうに今さらそんなにショック受ける?
でも頑張って新しい学校を作ってほしいです。
かわいらしいドタバタコメディ 先生の変わり身が早すぎ
ノエミ・ルボフスキーのシスター・マリア=テレ―ズが面白かったです。
とくに、お着替え中のシルエット。
ヨランド・モロー(ジルベルト)も膝が悪くなるぐらい太っていた。
ジュリエット・ビノシュも今まで見たなかでは一番太っていました。役作りですね。でも、二人にくらべると、超スリムで、ボッキュンボン。
亡くなった旦那のロベールがギャンブルでこさえた借金が判明。世の中も変化してきて、花嫁学校の需要が減っての先行き不安から、旦那の義理の妹のジルベルトに学校は譲って(押し付けて)、辞めちゃおうかな?
二人には内緒の新しい年下の恋人もできたことだしと、ゆれ揺れの校長先生。
結局、最後はパリに行く途中、5月革命で道路が渋滞して、バスを降りて生徒たちと開放的に踊る予告編につながります。
校長先生!変わり身が早すぎやしませんか?
良妻は強い意志を持ち自由であること
J.ビノシュ演じる主人公のポーレットは家政学校の校長を務める。1967年のフランスが舞台という事もあって、妻とは旦那を立てて従順である事が何より大切だという事を根本にその細かい心得、行動等々を生徒たちに強く教え込む。
生徒達は田舎出身という事もあって望まない、愛のない結婚を控える生徒達も多数あり年齢的にも多感な時期であり反発する者も出る。
その辺をコメディチックに描かれてクスクス笑えるシーンが多々あり。
ポーレットの旦那が作中内で死ぬ。今まで詮索せず信じてきたポーレットだったが彼の死により、彼が生前にギャンブル等々で多額の借金を抱えていた事を知る。
裏切られたポーレットは家政学校で生徒達に教育する在り方、妻の存在の在り方を作品が進むにつれて現代的に改める作品である。
基本的にはコメディチックに描かれている為作品自体は見やすい。
この時代の女性の在り方と現代がどれほど変化があったのか比較しながら改めて振り返りながら見る事ができる。
ただ生徒達にも望まない結婚を控えてる者、LGBTを抱えてる者、性行為をもっと身近に考える者等々色んな悩みを抱えてる生徒がいるのだがその辺りの問題の着地点は最後は描かれず終わったのが少し物足りなかったかな。
ポーレットの女性の在り方、妻の在り方の当初の変化から後半は展開が早く進むのだがあまりストーリー内容が同時についてきてない印象は受けた。
最後は良い妻の在り方をミュージカルにメッセージ込めて歌われて終わった。
まぁコメディムービーとしては序盤は楽しめたのでそれなりに満足ではあった。
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