ネイビーシールズ 全滅領域
解説
WOWOWでは「リデンプション・デイ 償いの日」のタイトルで放映。
2021年製作/100分/アメリカ
原題または英題:Redemption Day
スタッフ・キャスト
- 監督
- ヒシャム・ハッジ
- 製作
- ヒシャム・ハッジ
- デビッド・ジルバーバーグ
- 製作総指揮
- ジョナサン・デクター
- 原案
- ヒシャム・ハッジ
- 脚本
- ヒシャム・ハッジ
- サム・チュイア
- レモア・シバン
- 撮影
- フィリップ・ロザーノ
- 音楽
- サシャ・シャバン
WOWOWでは「リデンプション・デイ 償いの日」のタイトルで放映。
2021年製作/100分/アメリカ
原題または英題:Redemption Day
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2023年6月27日 シリアでの任務にて受けた奇襲から帰還生還し英雄と讃えられたものの、心に深い傷を負いPTSDに悩まされているブラッド。今は危険な戦地を離れ、毎日家族と平穏な生活を送ろうと努めている。娘の朝食作りや学校への送り迎えだって...
妻のケイトは考古学者。この度モロッコとアルジェリアの国境付近で、通説となっている人類の起源以前のものとされる人骨が発掘され、その周辺の衛星画像を解析してみたところ集落と思われる遺跡も確認できたことから、詳細な調査のために現地へ赴くという...
ケイトはブラッドの症状を鑑み最初は踏み切れなかったのだが、夫の心強い後押しがあって渡航を決心する。しかし現場へ到着早々、敵対関係で緊張状態なモロッコとアルジェリアの国境付近を視察中、誤って越境してしまった事からISと組んでいるという過激派グループに彼女は拉致されてしまう...
各国各政府各諜報組織が情報収集に動くも、結局はテロリストとは交渉しないの一点張り。ブラッドは昔の仲間の力を借り単独で救出へと動き出すのだった...
全人類の発祥の地であったかもしれない、かつては手を取り合い築き上げ助け合い生活していた集落(街?都市?)があったかもしれない、現代においては敵対関係にあり緊張状態にあるモロッコとアルジェリアの国境周辺を舞台に繰り広げられる救出奪還劇。
従軍しアメリカに尽くしてきたイチ兵士。戦争という過去に変えられない歴史に囚われ苦しむ男。息子であり父親でもある存在と、
人類の起源を解き明かそうとする考古学者。全人類共通の人類史を根本から覆す可能性を秘めた発見に心踊らされる女。またある意味で人類の起源とも言える母親という存在の、分断と再会に何を見出せるのか・・・
異国の民を結びつけるジャッキー・チェンという希望があって尚、自分たちが掲げる自分たちを突き動かす思想を構築した歴史が揺らごうと尚、根底から覆ろうとして尚、今ある状況が誤った歴史の上に成立しているかもしれないとして尚、歩みを止めるどころか対立を深める方向へと突き進む人間の姿に何を見るべきだろうか・・・
いつかどこかで、負の連鎖を断ち切れるだろうか、過ちを正せる機会が、償いの日が来るだろうか・・・
モロッコに遺跡発掘に向かった妻がアルジェリアのイスラム系・テロリストに誘拐される、夫はPTSDに悩む元軍人、妻の救出に単身モロッコへ、果たして救出は出来るのでしょうか、ランボーならできるかもしれないが・・・?。
アメリカ映画なのに出演者や舞台といいモロッコ映画のようなローカル色。
脚本・製作のプロデューサー、ヒシャム・ハッジ氏はモロッコ出身、カナダで映画を学んだあと、ロスとモロッコを拠点とする制作プロダクション(Hフィルム)を設立しモロッコ映画の普及に力を入れているという、本作は資金難で自身が初の長編映画の監督も買って出ている。どおりでモロッコ色が色濃いわけだ。
2013年に天然ガスプラントで日本人も犠牲になったアルジェリア人質事件も起きているから脚本のヒントになったのでしょう、ただ大規模だと予算が足りないので新興テロリストに設定。
とは言え、いくら元軍人とは言え友人と二人でアジト襲撃、人質救出では信憑性に欠けると思ったのか、ラストになって、おまけのような奇襲部隊の投入を加えていました、従って邦題は明らかな誇大宣伝ですね。
人質救出というストーリーでは単純過ぎると思ったのかサハラでの石油利権絡みのCIAの陰謀説を被せていますが無理やり引っ付けたような話でピンときませんでした。同様に主人公のPTSDもランボーにならったのか、単に社会派ドラマ色を入れたかっただけなのか、同じ回想シーンを何度も入れ過ぎでしょう。こういうミリタリー・サスペンスはテンポと予算が肝心です、要はヒシャム・ハッジ氏にはまだまだ勉強して頂かないと長編は無理だったのかなと言うことでしょうかね。