「全然撃たない…」マークスマン Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
全然撃たない…
マークスマン
選抜射手(せんばつしゃしゅ)のこと
アメリカ陸軍の歩兵小隊に属し
主として800メートル以内の標的に
対してより正確な射撃をするために
訓練された歩兵のことを指す
能力的に素早く攻撃を加えることが
求められ一般の歩兵と狙撃手の
中間の存在といえる
リーアム・ニーソン主演新作映画
ここんとこ2~3か月に1度観てます
もう70になろうかというのに
精力的に活動し出演予定作品が
6作もバックグラウンドにある
俳優さんですが
その作品は「ファイナルプラン」
「アイスロード」といいなんか
主題に対して逸脱がひどく
散漫なシナリオが多い印象です
そのくせ同じようなキャラクター
が多く俳優頼みのような作品が
多いです
この作品はどうか
アリゾナの国境付近で数頭の牛で
愛犬ジョンソンと共に牧場を
やっている元海兵隊の凄腕
マークスマンだったジム
妻には病気で先立たれその治療費で
私財を失って牧場も競売に
かけられる寸前
国境付近はメキシコからの
不法入国者が多く娘が国境警備隊
に勤務しているのもあって
見つけ次第連絡しているジム
そんなある日母子で国境を
越えようとしている親子を発見
するとギャングの一味が
追いかけてきてジムに引き渡すよう
要求しますがジムは拒否し銃撃戦
辛くも逃走しますが母は流れ弾で死亡
息子ミゲルをシカゴの親戚の
もとまで頼むと大金と共に頼まれます
ジムは迷惑がりミゲルを警備隊に
引き渡して終わろうとしますが
ギャングの一味が執拗に追跡して
いるのを察知しメキシコに戻れば
すぐ殺されると一転ミゲルを
連れ出しシカゴへ向かうことにします
母が渡してきた資金は夫が
カルテルから持ち逃げした
資金でした
一味のリーダーは弟を
さっきの銃撃戦で殺され
遺恨が出来てしまいました
アリゾナからシカゴまでは
2800kmくらい
最初はミゲルとも
打ち解けられなかったジムも
徐々にジョンソンを介して
打ち解けますがその道中を
警察も買収してある
カルテルの連中がつけ狙い
クルマが壊れるなど色々な
トラブルが起こります
このトラブルの起こり方が
かったるいのです
銃撃戦で穴があいたクルマ
の割には走るのですが
水漏れが起こったら
起こっただけで立ち止まる
警官に止められて
持ってきた銃が奪われたら
取り返すこともなく
次の町で買いなおすとか
もっとなんか絡めろよと
思ってしまいます
ほんっとダラダラしてます
なんかもっと愛用の
思い入れのある銃とかじゃ
ないのかよ
敵も敵で別になんてこたない
チンピラのようで元兵士か
なんだかわかりませんが
勲章持ちのジムに並ならぬ
意識があるような描写が
突然入ったりなんか純粋な
ワルという存在を妙に
はぐらかしにきますが
そういうの必要かなと
ともかくこれを言っちゃ
おしまいなんですが
老人と子供の逃避行
過去にいくらでもあった
図式です
それを色々脚色したいのは
わかるんですが
テンポが悪化してるだけ
なんですよね
途中犬が殺されジムが
投げ出そうとしたり
するんですがなぜか急に
またやるようになったり
とにかくブレブレ
牧場の借金に充てる
つもりだったミゲルの
母から渡されたお金も
汚い金だと燃やし始めたり
もうよくわかりません
ラストは納屋で銃撃戦に
なるんですがタイトルにも
なってるくらいだからラストは
狙撃合戦くらいしてほしい
もんですがそれもなく
自分が撃って瀕死にさせた
相手を自分で介錯させたり
最後までもやもや
狙撃したシーンの印象が
全然残りません
ミゲルをシカゴまで送り届け
ジムはミゲルに撃たれた傷で
たぶん死んだんでしょうね
最後まで過去によくあった展開を
引きずるように終わりました
こないだのファイナルプランも
恋愛がやりたいのか
汚職警官撃退をやりたかったのか
アイスロードも人命救助を
やりたかったのか
氷の上のサバイバルを
やりたかったのか
ようわからん映画でしたが
この映画もそんな感じでした