劇場公開日 2022年10月21日

  • 予告編を見る

「ある種の「A24」らしさ」アフター・ヤン TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ある種の「A24」らしさ

2022年10月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

網羅出来ていないものの、「A24」製作作品については必ず鑑賞候補に入れ、日本で観られる作品については9割程度鑑賞済みだと思います。そして、今作もやはりある種の「A24」らしさが感じられる作品ですが、私的にはやや映画評が書きにくい作品でもあります。
今回もまたトレーラーも観ずにチケットを買ったものの、たまたま公開日の朝のワイドショーで紹介されているのを見かけ「あ、そういう作品なのね」と自分には十分すぎる前情報と高を括っていました。しかし、本作を観始めてから設定を把握するまで何度も、「あ、違うのか」とあっさりとは理解させてくれない難解さで、しかも主人公ら家族がおもんぱかる対象「ヤン」は「AIロボット」だというのだからなおさらです。
しかも、中盤以降で「クローン」もいることを知らされるわけですが、ある会話で「(それらを創造した人間は)どうして、我々があなた達と同じでないことに満足できていないと思うのか」と、なるほど、我々は最近になって「多様性」なんて事を言い始めてはいるけど、実は全く解っていないことに気づかされたりもあったり。
セリフは必要以上なく耳から入る情報量は多くない分、視点を変えて繰り返されたり、アート映画的な映像美など目から入る情報で想像力を掻き立てさせようとしてきます。そんな中、聞き覚えがある挿入歌が気になって鑑賞後に確認すると、ああ、なるほどと思いだしたり。
まぁ、冒頭で断った通りまとまりのない映画評ですが、要するに私は1回では理解しきれない映画だったと告白しておきます。でも、悪くはないです。そんなところもある種の「A24」らしさかもしれません。(なんて誤魔化して終わるw)

TWDera