「アメリカ映画のようなフランス映画」ブラックボックス 音声分析捜査 yostakkazさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカ映画のようなフランス映画
フランスの映画は、ドロン、ベルモンドが全盛の頃のは観てきましたが、新作はほとんど観る機会がありませんでした。今回は、ちょっとベタなタイトルに惹かれました。
タイトルがそうなのですから、序盤の旅客機内の場面から、いやでも不穏な空気を感じてしまいます。主人公は、事故に遭った飛行機のブラックボックスに記録された音声を分析して原因を追究するプロですが、記録の改ざんがあることに気づき、会社の陰謀が明るみになるまで、取りつかれたように真実を求め、終盤には精神的にも追いつめられるまで、きっちり、緩まずにみせてくれます。
フランスの映画ですが、全体の雰囲気は、アメリカの社会派サスペンス映画のようです。セリフがフランス語なのと、主人公の最期が完全なハッピーエンドでないのが、英語圏の洋画ばかり観ている私にはちょっと新鮮でした。いずれにしても、マニアックな音声分析場面は面白く、通好みの映画です。社会派やサスペンスが大好物の方は、時間一杯、楽しめます。
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